ギターで一般的なヴォイシングから、ジャズスタンダードで出てくるテンション・コードのヴォイシングまで、メジャーコードで使えるドロップ3ヴォイシングを紹介します。
ドロップ3ヴォイシングはベースと和音が分かれる構造なので、ソロギターやデュオでのコンピングに最適です。
ルート以外が最低音になる転回形はオンコードの響きを学ぶイヤートレーニングにもなるので、弾いてみて気に入った響きのするフォームから覚えて使ってみてください。
音源のルートはCで統一しています。
メジャードロップ3ヴォイシング一覧PDF
11種のメジャードロップ3ヴォイシング一覧PDF
Ma7 (R-3-5-7)
6弦ルートのメジャー・セブンス・コードのフォームは、もっとも一般的です。
まずはこのフォームを度数で覚えておきましょう。
2~6弦を使ったMa7コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa7コードのドロップ3ヴォイシング
メジャーコードのターンアラウンドでよく使われるC-Eb-Ab-Db。ドロップ3ヴォイシングを使って弾いた例です。
CMa7-EbMa7-AbMa7-DbMa7での使用例
ルート以外の音を最低音にするときは、頭の中でルート音を鳴らしておくことが大切です。
ベーシストがいる場合は6弦の音がぶつかってしまうので高音弦のみを弾きます。
Ma9 (9-3-5-7)
Ma7コードのルートを9thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・ナインス・コードです。
3度をルートとするマイナー・セブンス・コードと同じフォームになります。(例:CMa9=Em7)
2~6弦を使ったMa9コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa9コードのドロップ3ヴォイシング
CMa9-EbMa9-AbMa9-DbMa9での使用例
Ma7(13) (R-3-7-13)
Ma7コードの5thを13thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・セブンス・サーティーンス・コードです。
2~6弦を使ったMa7(13)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa7(13)コードのドロップ3ヴォイシング
CMa7(13)-EbMa7(13)-AbMa7(13)-DbMa7(13)での使用例
Ma13 (9-3-13-7)
Ma7(13)コードのルートを9thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・サーティーンス・コードです。
2~6弦を使ったMa13コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa13コードのドロップ3ヴォイシング
CMa13-EbMa13-AbMa13-DbMa13での使用例
6 (R-3-5-6)
Ma7コードの7thを6thに置き換えるとシックス・コードになります。
6度をルートとするマイナー・セブンスコードと同じフォームです(例:C6=Am7)。
2~6弦を使った6コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使った6コードのドロップ3ヴォイシング
C6-Eb6-Ab6-Db6での使用例
6(9) (9-3-5-6)
6コードのルートを9thに置き換えてヴォイシングしたシックス・ナインス・コードです。
5度を9thとするメジャー・サーティーンス・コードと同じフォームになります(例:C6(9)=FMa13)。
2~6弦を使った6(9)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使った6(9)コードのドロップ3ヴォイシング
C6(9)-Eb6(9)-Ab6(9)-Db6(9)での使用例
6(#11) (R-3-#11-6)
6コードの5thを#11thに置き換えてヴォイシングしたシックス・シャープイレブンス・コードです。
#11thをルートとするm7(b5)コードと同じフォームになります(例:C6(#11)=F#m7(b5))。
2~6弦を使った6(#11)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使った6(#11)コードのドロップ3ヴォイシング
C6(#11)-Eb6(#11)-Ab6(#11)-Db6(#11)での使用例
Ma7(#11) (R-3-#11-7)
Ma7コードの5thを#11thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・セブンス・シャープ・イレブンス・コードです。
2~6弦を使ったMa7(#11)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa7(#11)コードのドロップ3ヴォイシング
CMa7(#11)-EbMa7(#11)-AbMa7(#11)-DbMa7(#11)での使用例
Ma9(#11) (9-3-#11-7)
Ma7(#11)コードのルートを9thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・ナインス・シャープイレブンス・コードです。
2~6弦を使ったMa9(#11)コードのドロップ3ヴォイシング




1~5弦を使ったMa9(#11)コードのドロップ3ヴォイシング
CMa9(#11)-EbMa9(#11)-AbMa9(#11)-DbMa9(#11)での使用例
M7(#5) (R-3-#5-7)
Ma7コードの5thを#5thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・セブンス・シャープファイブ・コードです。
2~6弦を使ったMa7(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったMa7(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
CMa7(#5)-EbMa7(#5)-AbMa7(#5)-DbMa7(#5)での使用例
M9(#5) (9-3-#5-7)
Ma7(#5)コードのルートを9thに置き換えてヴォイシングしたメジャー・ナインス・シャープファイブ・コードです。
3度をルートとするドミナントコードと同じフォームです(例:CMa9(#5)=E7)。
2~6弦を使ったM9(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったM9(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
CMa9(#5)-EbMa9(#5)-AbMa9(#5)-DbMa9(#5)での使用例
まとめ
メジャーコードで使える、11種類のドロップ3ボイシングを紹介しました。ドロップ2と比べて、ベース音と和音の距離が離れているため、響きがよりオープンで、ソロギターやデュオ演奏で特にその美しさを発揮します。
まずは基本となるMa7と6のフォームを度数で覚え、そこから音を一つずつ変化させて、自分だけのお気に入りの響きを見つけてみてください。