Celiaはピアニストのバド・パウエルが作曲したビバップ。リズムチェンジのフォームを元にしているのが特徴です。

ここではラーゲ・ルンドのアルバム「Early Songs」の7曲目に収録されているバージョンを紹介します。

アップテンポでの正確なピッキングや、ビバップスタイルを踏襲した近代的な音使いが学べます。

Amazonプライム会員なら無料で聴けるので、コピー譜と照らし合わせながら聴いてみてください。

イントロ

ラーゲ・ルンドの「Celia」メロディ、アドリブコピー譜ページ1

イントロの特徴
アップテンポですが、原曲通りのイントロです。
6弦1フレットは人差し指のセーハよりも中指を使って押弦した方がクリアな音になります。

 

前テーマ・メロディ

ラーゲ・ルンドの「Celia」メロディ、アドリブコピー譜ページ2
ラーゲ・ルンドの「Celia」メロディ、アドリブコピー譜ページ3

前テーマ・メロディの特徴
[A][B]5、6小節目のようにハンマリングを使って滑らかな音にしています。
絶妙なタイミングでフィンガリングテクニックを使い、原曲のニュアンスを再現しています。

 

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アドリブパート

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブコピー譜ページ1

アドリブの特徴1
出だしの少ない音数と2音の和音が特徴です。ほぼ2小節目の休みを大胆に使っているのも見逃せません。

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブコピー譜ページ2

アドリブの特徴2
徐々に音数も増え、リズムも3連符を使ったバリエーションが出てきます。

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブコピー譜ページ3

アドリブの特徴3
ここでも2小節に近い休符が出てきます。
休符に続いては、8分音符で埋めるビバップの常套リズムとラーゲ特有の音選びが絶妙に組み合わさったアドリブです。

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブコピー譜ページ4

アドリブの特徴4
3連符を増やしリズムにバリエーションを加えています。
[O]の直前のように、1弦10フレットから15フレットまでネック上を一気に横移動していくフレージングも特徴的です。

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブコピー譜ページ5

アドリブの特徴5
高音を使った盛り上げから、最後の4小節で音域を下げ後テーマ・メロディにつなげています。

 

後テーマ・メロディ

ラーゲ・ルンドの「Celia」後テーマ・メロディコピー譜ページ1
ラーゲ・ルンドの「Celia」後テーマ・メロディコピー譜ページ2

後テーマ・メロディの特徴
イントロ、前テーマ・メロディと同じく、原曲通りになっています。
エンディングのリズムフレーズ(3拍の繰り返し)も原曲と同じです。

アドリブの分析方法

好きなアーティストの演奏をコピーする醍醐味は、CDに合わせて弾けるだけでなく、分析して自分の演奏に反映させられることです。ここではターゲットノート(1、3拍目に弾く伝えたい音)から分析していく方法を紹介します。

アドリブ1~4小節目
ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブ1~4小節目コピー譜
ターゲットノートを抜き出すと以下のようになります。

アドリブ1~4小節目のターゲットノート
ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブ1~4小節目ターゲットノート五線譜とタブ譜

ターゲットノートが分かったら、どんなアプローチノートを加えているかを分析しましょう。
ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブ1~4小節目アプローチノート五線譜とタブ譜

9th=全音下のネイバートーン
3rd=Bbメジャースケール
R=1拍アンティシペーション

b9th=Cロクリアンスケール
Arp=Cm7(b5)のアルペジオ

Tag=同音を追加
NT=演奏装飾と解釈しても問題OKです。

Sus=Dm7のb3rdをEbm7へサスペンション。

Arp=Ebm7のコードトーン、5thからのアプローチ

以上のように分析することができます。

特徴的なのはCm7(b5)での音使いです。コードネーム通りCm7(b5)で考えることもできますが、Ebm7を想定していると考えると別の解釈ができます。

Cm7(b5)でEbm7を弾いたときの度数
Ebm7でCm7(b5)を弾いたときの度数

Ebm7でCm7(b5)を弾いたときの度数
Cm7(b5)でEbm7を弾いたときの度数

Cm7(b5)でEbm7を弾くとCm7(b5,b9)の響きに。Ebm7でCm7(b5)を弾くとEbm6の響きになります。

ラーゲのCm7(b5)のフレーズをEbm7を想定していると仮定すると次のように分析できます。
Ebm7を想定して分析した五線譜とタブ譜
ターゲットノート=b7th
Scale=Ebドリアンスケール
Arp=Ebmのトライアド

他の箇所もみてみましょう。
Ebm7を想定して分析したIセクションの五線譜とタブ譜
Ebm7を想定すると
ターゲットノート=9th
Arp=Ebm7のアルペジオ

Ebm7を想定して分析したJセクションの五線譜とタブ譜

Ebm7を想定すると
ターゲットノート=b3rd
NT+Arp=Ebm7のアルペジオにネイバートーンを追加
CT=Ebドリアンスケールを使ったチェンジングトーン

このことからAセクションの2小節目のCm7(b5)をEbmに想定して演奏していると分析することができます。

分析が面白いのは自由に解釈できることです。そしてその解釈の絶妙な違いが演奏者の個性を生んでいます。

実際にどう考えているかはラーゲ本人にしか分かりませんが、自分にとって納得のいく分析をすることで、演奏に活かせるようになってきます。

分析したアドリブを自分の演奏に活かす方法

ターゲットノートを変えずに演奏するだけで、分析したアドリブを活かすことができます。

ここではアプローチノートを逆方向からにしてみましょう。

分析したターゲットノートとアプローチノートを使って逆方向からのアプローチノートにアレンジした楽譜

アプローチ法を変える場合は、ターゲットノートの音をしっかり覚えておくとアレンジしやすくなります。

ターゲットノート

ラーゲ・ルンドの「Celia」アドリブ1~4小節目ターゲットノート五線譜とタブ譜

アプローチノートを変えたアレンジ

分析したターゲットノートは変えず、アプローチノートを変えた楽譜

リズムだけ活かしてターゲットノートを変えるアレンジもできます。

分析したリズムは変えず、ターゲットノートとアプローチノートを変えた楽譜

ターゲットノートを活かしながらアレンジする方法とリズムを活かしてアレンジする方法、両方を練習しておくことで表現の幅を広げることができます。

好きなアーティストをコピーしたら、CDと一緒に演奏することと、分析して自分の演奏に活かすこと、の2つを練習してみてください。

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