マイナー系のコード進行について、教えてください。

フラットが4つのキーで、2小節づつのコード進行が、8小節続いています。

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)コード進行楽譜

どう解釈したらよいのか、マイナー系がよく分からないのです。ジョーイさんのアプローチも知りたいです。

転調したと考えます

フラットが4つで最初のコードがFm7、最後がFm7へ向かうV7のC#7(#9)なので、キーはFマイナーになります。

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)のV7-I箇所
Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)のV7-I箇所楽譜

Fm7、C#7(#9)で使えるスケールはそれぞれFマイナーとCオルタード。

Fm9とC7(#9)で使えるスケール
Fm9とC7(#9)で使えるスケール楽譜

Abm9はFマイナーキーには出てこないコードです。

Fマイナーキーのコード一覧 Fマイナーキーのコード一覧楽譜

この場合Abm9のコードトーンと前の小節のスケールを組み合わせます。

Abm9で使えるスケールの見つけ方
Abm9で使えるスケールの見つけ方楽譜

Abm9のコードトーンにFマイナースケールの音を加えると、Abドリアンスケールになります。

これは前のスケールの音を持続させたくなるという音楽の性質を利用したスケールの見つけ方です。詳しくはコード進行から使えるスケールを見つけ出す3つの方法で紹介しているので参考にしてください。

Dbm9で使えるスケールも同様の方法で分かります。

Dbm9で使えるスケールの見つけ方
Dbm9で使えるスケールの見つけ方楽譜

Dbm9のコードトーンに前の小節のAbドリアンスケールを加えるとDbドリアンスケールになります。

結果、各コードで使えるスケールは以下のようになります。

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)で使えるスケール
Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)で使えるスケール楽譜

Fm9とC7(#9)はFマイナーキー。Abm9、Dbm9はそれぞれ転調したと分析できます。

コード進行に合わせてスケールを弾く

使えるスケールが分かったら、どんな響きになるか確認することが大切です。理論上合っていても自分の耳にはしっくりこない場合もあります。

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)で使えるスケールを弾いた例

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)で使えるスケールを弾いた楽譜

各スケールが問題なく聴こえれば分析は完了です。

アドリブ例

上記のスケールを使ったアドリブ例を音源にしたので参考にしてみてください。

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)でのアドリブ例

Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)でのアドリブ例楽譜ページ1
Fm9-Abm9-Dbm9-C7(#9)でのアドリブ例楽譜ページ2

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