ジョーイさんは、スタンダードのコード進行を暗記するために、どのような苦労や工夫されましたか?

 

自分はマイナスワンに併せて100回くらい伴奏とメロディーを交互に弾いても(はずかしながら)忘れてしまいます。回数をこなせば自然と体が覚えていくと思っていたのですが、自分の場合はそうでもないようです。

なにかちょっとしたことでブレークスルーがあるのでは?と・・・調子のいい考えですが、模索しています。

無理に覚えないようにしました

ジャズを始めた頃はとにかくスタンダードを覚えようと毎日のように練習していましたが、覚えている曲と忘れてしまう曲がありました。その違いが何かを考えてみると、自分の中で感動しているかいないかでした。

それ以来、曲を覚えようとするのではなく、自然に覚えてしまう曲を探すことにしました。自分で感動しない曲を無理やり覚えようとしても結局忘れてしまうからです。

「これはどうしても弾きたい」「このメロディは美しい」「いつも口ずさんでしまう」など、感動した曲を見つけることの方が覚えることよりも大切だと思います。そして、そういう曲をたくさん増やしていくことが演奏の上達や個性にも繋がると思います。

なので、まずはその曲が本当に好きかどうか、1日中リピートで聴くことができるかを判断基準にしてみるのがいいと思います。

他の人が覚えているから、セッションでよくやるから、という理由だけでしたら無理に覚える必要はないと思います。それよりも、どうしてそのスタンダードのコード進行を覚えたいのか、を明確にしておくことが大切だと思います。

覚え方

感動した曲はその時点メロディの美しさやコード進行の美しさなどに惚れていると思うので、すぐに覚えられると思います。

メロディーを覚えるときはターゲットノート(1、3拍目)とアプローチノートに分けてコードに対して何度の音になっているか、など細かい分析をしています。コード進行も同様に度数で分析しながら覚えています。

「分析して知り尽くしたい」と思える曲に限定するのも覚えるコツだと思います。

また1曲だけにこだわらず、何曲も同時に覚える(覚えようとする)のがおすすめです。自分で感動する曲はメロディやコード進行がどことなく似ていたりして、分析していくと共通点が見つかります。完全に覚えられていなくても次の曲に移っていくことが重要です。

何曲もやっていたら、ずっと覚えられなかった曲が覚えられるようになった、ということもあるので、どんどん曲を覚えようとしてみてください。

  • 感動する曲に厳選する
  • 分析する
  • 無理に覚えようとしない
  • 数をこなす

この4つを意識して覚えてみてください。きっと覚えやすくなるはずです。

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