ココンピング上達に必要なことは、次の4つです。
- コード進行の響きを覚える
- リズムのバリエーションを増やし、表現の幅を広げる
- ジャズらしい音(テンション)を加える
- トップノート(最高音)でメロディを作る
ここでは、コードトーンを使ったシンプルなコンピングから始め、順を追って練習法を紹介していきます。
ジャズブルースのコード進行
コンピング用カラオケ(BPM120)
コンピング用カラオケ(BPM200)
コンピング(comping)の語源は伴奏(accompany)で、ジャズではバッキングのことをコンピングと呼んでいます。
3度と7度を弾いてみよう
コード進行の響きを覚えるために効率的なのが、各コードの構成音(コードトーン)を弾くことです。
とくにコードの性質を決める3度と7度の響きを覚えることは、コード進行の響きを覚えることにもつながります。
ここでは6thポジション(6フレット周辺)で各コードの3度と7度を紹介します。
Bbブルースで出てくるコードの3度と7度
Bb7![]() | Eb7![]() | Fm7![]() | Edim7![]() |
Dm7![]() | G7![]() | Cm7![]() | F7![]() |
3度と7度を使ったコンピング

これが基本のコンピングです。ここから少しずつ発展させていきましょう。
リズムを加えてみよう
3度と7度の位置を把握したら、リズムに変化をつけてみましょう。ここでは以下3つのリズムを使います。
リズム1

リズム2

リズム3

リズムを加えたコンピング
コンピングではさまざまなリズムが使えるので、CDからコンピングのリズムだけをコピーするのもおすすめです。
テンションを加えてみよう
ジャズブルースでは様々なテンションが使えます。各コードで使える代表的なテンションを覚えておきましょう。
Bb7 追加可能なテンション=9th、13th
Eb7 追加可能なテンション=9th、#11th、13th
Fm7 追加可能なテンション=9th、11th、13th
Bb7 追加可能なテンション=b9th、#9th、13th
Edim7
Dm7 追加可能なテンション=9th、11th、13th
G7 追加可能なテンション=b9th、#9th、#5th
Cm7 追加可能なテンション=9th、11th、13th
F7 追加可能なテンション=b9th、#9th、13th
テンションを使ったコンピング

テンションを加えることで、響きが洗練されていきます。次はテンションを音楽的に選んでみましょう。
トップの音を意識しよう
テンションを加えたヴォイシングは多くあるので、どれを使えばいいか迷ってしまいます。
そんなときにおすすめなのが、トップの音を意識する方法です。選び方は3つあります。
- 継続させる
- 下降させる
- 上昇させる
1~4小節目を例にそれぞれ弾いてみましょう。
音を継続させるコンピング
音を下降させるコンピング
音を上昇させるコンピング
この3つは組み合わせて使うこともできます。
次はリズムにも変化を加えてコンピングしてみましょう。
トップの音を意識したコンピング
実際のコンピングではアドリブしている人の音を聴いて、いかに心地よくアドリブしてもらうか、を意識しながら演奏することが大切です。
6thポジションに慣れてきたら、他のポジションやコードヴォイシングを覚えてさらに研究してみてください。
コンピング例
最後にBPM200でのコンピング例を紹介します。
コンピングは、ただコードを弾くだけではありません。リズム、ハーモニー、そしてメロディを駆使して、ソリストと「対話」する、非常にクリエイティブな演奏です。
今回紹介した4つのステップ—「3度と7度」「リズム」「テンション」「トップノート」—を意識して練習を重ねることで、より音楽的で、歌心のあるものへと進化していくはずです。
何よりも大切なのは、ソリストの演奏に耳を傾けること。ぜひ、創造性豊かなコンピングを楽しんでください。