コラム

バーガンジィVol.3ドミナント7th(♭9,♭13)のスケール説明

質問内容

ジェリー・バーガンジィ インサイド・インプロ・シリーズ.vol.3の85~86ページに

ドミナント7th(♭9,♭13)に対する10音バップスケールでは♭13をルートに持つドミナントスケールに♭13を付けて使用する

という説明があります。

自分の理解では♭9、♭13を含むスケールとしてオルタードとHMP5がありますが、それ以外に♭13からスタートするスケールが存在するということでしょうか?

あるいは♭13を含むことからサブドミナントマイナー的なものを想定しているのでしょうか?

♭13からスタートするビバップスケール(10音)のことです

直訳するとそういう表現になってしまうのかもしれませんが、本来の意味は、

dom7(b9、b13)コード上では、b13をルートとするドミナントb13ビバップスケール(10音)が使えます。

例えば、C7(b9b13)コード上ではC7のb13であるAbをルートとする、Abドミナントb13ビバップスケール(10音)が使えます。

になります。

原著では次のように記載されています。

Note that for the ten-note bop scales on the dom7b9b13 use the dominant scale starting on the b13 and with a b13.For example, use Ab7b13 ten note scale over C7b9b13

実際のサウンド

Ab7(b13)の10音ビバップスケール

Ab7(b13)の10音ビバップスケール楽譜

これをC7(b9,b13)コード上で使うと次のようになります。

Ab7(b13)の10音ビバップスケールをC7(b9,b13)上で使う

Ab7(b13)の10音ビバップスケールをC7(b9、b13)上で使った時の度数楽譜

C音からスタートさせた場合

Ab7(b13)の10音ビバップスケールをC7(b9、b13)上でCから始めた楽譜

このことから「C7(b9,b13)ではb13であるAbをルートとするAb7(b13)の10音ビバップスケールが使えます」という説明になります

もっと簡略化するなら、オルタードスケールから覚えるのがおすすめです。

Cオルタードスケール

Cオルタードスケール楽譜

Cオルタードスケールのルート-♭7、♭7-♭13、b13-#11の間にクロマチックを入れれば10音ビバップスケールになります(ルートから#11までクロマチックで下降することになります)。

オルタードスケールにクロマチックを加えた楽譜

7(b9,b13)で使える10音のビバップスケールは、オルタードスケールのルートから#11までをクロマチックで下降するスケール、と覚えてみてください。

ジャズ・ライン楽譜
ビバップスケールの全てが分かる教則本。モーメンツ・ノーティスのコード進行を使った模範演奏は圧巻です。

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