ジャズ初心者。。。何から手を付けていいものか。。。joeyさんは初めはどんな練習をしてたんですか?

やはり曲に合わせてフレーズをコピーして感覚でジャズを勉強してい方法がベストなんでしょうか?

また初心者おすすめのCDがあれば教えてください!

ジャムセッションからはじめました

私がジャズに興味を持ったのはMIに入学した時のオリエンテーションで観たAllen Hindsのライブがきっかけでした。それまではロックのみしか弾いたことがありませんでしたが、Allenのレッスンを受け、ジャズのコード進行でアドリブする方法を学びました。

レッスンはスタンダードやシンプルなコード進行でひたすらジャムセッションです。よく演奏していた曲は以下です。

初心者のとき

  • All the things you areオール ザ シングス ユー アー
  • Autumn Leaves枯葉
  • Blue Bossaブルー ボッサ
  • Days Of Wine And Roses酒とバラの日々
  • 500 miles high500 マイルズ ハイ
  • Footprintsフットプリンツ
  • Girl from Ipanemaイパネマの娘
  • Stella by starlight星影のステラ
  • Solarソーラー

ある程度弾けてから

  • Ana Mariaアナ マリア
  • Bright Size Lifeブライト サイズ ライフ
  • Day Wavesデイ ウェイブス
  • Dolphin Danceドルフィン ダンス
  • Falling Graceフォーリング グレイス
  • Giant Stepsジャイアント ステップス
  • How Insensitiveハウ インセンシティブ
  • Humpty Dumptyハンプティー ダンプティー
  • Invitationインビテーション
  • memories of tomorrowメモリーズ オブ トゥモロー
  • Moment's Noticeモーメンツ ノーティス
  • A Night in Tunisiaチュニジアの夜
  • One Note Sambaワン ノート サンバ
  • Peaceピース
  • Speak No Evilスピーク ノー イビル
  • Very Earlyベリー アーリー
  • Yes or Noイエス オア ノー

レッスンを録音して自宅に戻ってからコピー。アドリブフレーズやコンピングに使えるコードを覚えていきました。コピーしても分からない箇所は次のレッスンで質問する、という流れです。

それと同時に授業で理論やイヤートレーニング、読譜なども学びました。

GITに行く前はどの程度弾けましたか?
GITに行く前は洋楽ロック曲(スモーク・オン・ザ・ウォーター、天国への階段、etc)のコピーや、ペンタトニックスケールを使ったソロが弾けた程度です。ジャズは全く弾けませんでした。
1日にどれくらい練習していたんですか?
学生時代は10時から授業がはじまり1時間のお昼休憩をはさんで17時まで。自宅に戻ってその日の復習、夜ご飯、次の日の予習で10時くらいまでギターを弾いていました。
週末は買い出しに行ったり映画を見に行ったりとそこまでギター漬けではなかったです。
今はjazzguitarstyle.comを作る過程(コピー譜を作ったり動画を撮ったり)でギターを弾いています。練習という感じではないですが、日に2、3時間は費やしていると思います。
MIかBerkLeeに行こうと思ってるんですけど、ジャズを勉強するにはどちらがいい学校なのですか?
間違いなくBerkLeeです。
BerkLeeには半年ほどしかいませんでしたが、MIとは比べ物にならないくらいジャズに浸れました。
一流アーティストを呼んで行われるセミナーやボストンのRegattabarで見れるライブなど、周りがジャズに溢れています。日本人のコミュニティーもあるので安心して学生生活を満喫できると思います。
知らない曲でも挑戦していくべきなのでしょうか?
どんどん挑戦していくべきです。知らない曲を知れることが楽しくなってくると思います。
ただし好きではない曲は挑戦しなくていいです。

初心者がセッションに行く時には、どれくらいの技量が必要でしょうか?

他者とコミュニケーションする姿勢が一番大事だとは思いますが、やはりある程度話せないと(弾けないと)いけないとも思います。行こうとしているのは初心者歓迎セッションで、私が出来ることはテーマメロディとワンパターンバッキングくらいです。アドリブはできますが、理論にのっとったことはできません。

「上手くなってから~」は一生来ないと思うので、ある程度の目安をつけたいです。
やはり数種類のバッキングパターンと、コードトーン主体のソロ、曲のはじまりおわりは弾けるようになっておいた方がいいのでしょうか。

初心者歓迎セッションなら要望を聞いてもらえるはずなので、曲のはじまりと終わりを「こんな感じで演奏したい」と具体的に伝えられるようにしておくこと。

アドリブは場数を踏んでいくうちに出来るようになっていくのであまり気にせず、テーマ・メロディーをしっかり弾けるようにしておくこと。

この2つさえできていればどんどんセッションに通ってみてください。

バッキングはアドリブ演奏者の音をよく聴きながら弾けばワンパターンでも大丈夫です。

初級、中級、上級のjoeyさんなりの判断基準を教えてください
メロディーが弾けてバッキングができる=初級
ジャズのリックを使ってアドリブができる=中級
ビバップやCount Down、Inner Urgeなど難しいコード進行でアドリブできる=上級
と判断しています。

ベストな方法は誰かに習うことです

ジャズを勉強するのにベストな方法は「こんな風に弾きたい!」と思った人に習うことです。インターネットのおかげでほとんどのアーティストは自分のサイトを公開しています。レッスンの問い合わせを受け付けているギタリストも多いので、習ってみたいと思うギタリストがいたらぜひ連絡してみてください。

自分の目標となる人に習えれば上達速度も格段に早くなるはずです。

よい先生を選ぶ、また探すにはどうしたら良いでしょうか?
よい先生にはいろいろ定義があると思いますが、私が思うよい先生は「かっこいい!」「こんな風に弾きたい!」と思える演奏をしているギタリストです。今はYouTubeでほぼ全てのギタリストの演奏が観れるので、その中から「これだ!」と思うギタリストに直接連絡してみるのが良いと思います。
同じ時期に二人以上の先生に師事したことがありますか?
あるとしたらそれはプラスになりましたか?
GITに在学中は3人同時期に個人レッスンを取っていたことがあります(Dave Hill、Art Renshaw、Sid Jacobs)。
それぞれ週1回1時間のレッスン。毎週課題曲があって、それを演奏(先生とギターデュオ)してアドバイスをもらうという内容です。
3人とも教え方が違ったのでさまざまなアイデアを学ぶことができました。
もし習いたい先生がいるのでしたら絶対に師事した方がいいと思います。

教則動画もおすすめです

映像でポジションやピッキングが分かる教則動画は重宝します。レッスンが受けられない時はぜひ活用してみてください。以下私がMI時代によく見ていたものです。

ジョー・パス

『Solo Jazz Guitar』
ジャズの基本のコードフォームと代理コードのアイデアはこの動画から学びました。
ジョー・ディオリオ

『Creative Jazz Guitar』
4度音程やスウィープピッキングなど、コンテンポラリーなジャズスタイルを学んだ動画です。
エミリー・レムラー

『Bebop and Swing Guitar』
メトロノームを2拍、4拍で取る練習、ジャズブルースでのコンピングとアドリブを学んだ動画です。
スコット・ヘンダーソン

『Jazz Rock Mastery』
各コードで使えるスケールとフレーズの紹介から始まり、ブルースでのモチーフの発展のさせ方やリックの使い方など、アドリブの基礎知識を網羅しているDVDです。

初心者おすすめのCD

初心者にオススメなCDはジャムセッションでも演奏することの多いスタンダードを演奏しているアルバムです。私がよく聞いていた6枚を紹介します。

All The Things You AreをコピーしたCD

パット・メセニー
『Question and Answer』

1990年発売
Pat Metheny – guitar
Dave Holland – double bass
Roy Haynes – drums
ジョン・スコフィールド
『Flat Out』
1989年7月発売
John Scofield - electric guitar
Don Grolnick - Hammond B-3 organ
Anthony Cox - double bass
Johnny Vidacovich - drums
Terri Lyne Carrington - drums

Moment's NoticeをコピーしたCD

マイク・スターン

『Standards』

1992年発売
Mike Stern – guitar
Jay Anderson – bass
Al Foster – drums

枯葉をコピーしたCD

ジム・ホール
『Alone Together』

1972年発売
Jim Hall – guitar
Ron Carter – bass

クロマチックのフレーズを学んだCD

パット・マルティーノ
『Exit』

1977年発売
Pat Martino - guitar
Gil Goldstein - piano
Richard Davis - bass
Jabali Billy Hart - drums

ジャズフレーズを学んだCD

ジョー・パス

『Chops』

1979年発売
Joe Pass - guitar
Niels Pedersen – double bass

それぞれのギタリストがスタンダードに対してどんなアプローチをしているかを研究していくことで、自分の中の引き出しが増えていきます。

  1. ジャムセッション
  2. レッスン
  3. CDを聴く

この3つの流れがジャズの勉強にベストだと思います。

Allen Hindsのライブ動画

私がMIに入った当時に見たライブ動画が本人のYouTubeチャンネルで公開されているので、疑似体験してみてください。

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