曲名がWからはじまるスタンダード(THE NEW REAL BOOK Vol.1)

THE NEW REAL BOOK Vol.1に収録されている、Wで始まる16曲を紹介します。

「The Way You Look Tonight」「Willow Weep For Me」「What’s New?」といった1930年代のスタンダードから、ビル・エヴァンス「Waltz For Debby」、セロニアス・モンク「Well, You Needn’t」、ウェイン・ショーター「Wildflower」などのジャズマンの自作曲、ジョビン「Wave」、ミュージカル『オリバー!』の「Where Is Love?」まで並びます。

ウェス・モンゴメリーが自作の「West Coast Blues」で聴かせるオクターヴ奏法は、ぜひ聴いておきたい演奏です。

YouTubeプレイリスト(YouTube公式のリンクに限定しています)

※Waterwingsは未配信。

Spotifyプレイリスト

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目次

Waltz For Debby

Bill Evans作曲。曲名のデビイは、エヴァンスの兄の娘(姪)の名前です。

最初の録音は、エヴァンスの初リーダー作『New Jazz Conceptions』(Riverside、1956年9月録音)に入っている1分20秒ほどのピアノ・ソロです。

リードシートになっているのは、スコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds)とのトリオによる1961年6月25日のヴィレッジ・ヴァンガードでのライブで、アルバム『Waltz for Debby』のタイトル曲になりました。ラファロはこの録音の10日後に交通事故で亡くなっています。

ラルフ・タウナー

ピーター・アースキン(ds)とのデュオ・アルバム『Open Letter』(ECM、1991〜92年録音)に収録。アコースティック・ギターでの演奏です。

アール・クルー

1976年のデビュー・アルバム『Earl Klugh』(Blue Note)に収録。デイヴ・グルーシン(p)、リー・リトナー(g)らが参加しています。キーはE。

ジョン・マクラフリン

ビル・エヴァンスの曲だけを取り上げた1993年のアルバム『Time Remembered: John McLaughlin Plays Bill Evans』(Verve)に収録。アコースティック・ギター4本とベースの編成です。

Waltz New

ギタリストのJim Hall作曲。最初の録音は、ベーシストのレッド・ミッチェルとのデュオによる1978年1月のライブ盤『Jim Hall / Red Mitchell』(Artists House)で、テーマはオクターヴで弾かれています。この録音は公式には配信されていません。

1986年のモントルー・ジャズ・フェスティバルでは、ミシェル・ペトルチアーニ(p)、ウェイン・ショーター(ss, ts)との共演で演奏しています(『Power of Three』、Blue Note)。

ピーター・バーンスタイン

イタリアのギタリスト、グイド・ディ・レオーネとのギター2本のカルテットによるジム・ホールへのトリビュート作『Tribute to Jim Hall』(Abeat、2020年)に収録されています。

Watch What Happens

Michel Legrand作曲、Norman Gimbel作詞(英語詞)。もとはジャック・ドゥミ監督の映画『シェルブールの雨傘』(1964年)の「Récit de Cassard(カサールの話)」で、ドゥミのフランス語詞でカサール役(歌の吹き替えはジョルジュ・ブラネス)が歌いました。キーはB。

フランク・シナトラのバージョンがリードシートと同じキーになっています

ウェス・モンゴメリー

1967年のA&M/CTI盤『A Day in the Life』(プロデュースはクリード・テイラー、編曲はドン・セベスキー)に収録。ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)らが参加し、ストリングスと木管が加わっています。キーはE。

ジョー・パス

1970年にドイツで録音したMPS盤『Intercontinental』に収録。エバーハルト・ウェーバー(b)、ケニー・クレア(ds)とのトリオです。

Waterwings

キーボード奏者のDon Grusin作曲。フュージョン・グループのフレンドシップが1979年に出した唯一のアルバム『Friendship』(Elektra)に収録されています。音源未配信。

Wave

Antonio Carlos Jobim作曲・作詞。ポルトガル語の題は「Vou Te Contar」です。

ジョビンの1967年のアルバム『Wave』(A&M/CTI、編曲はクラウス・オガーマン)のタイトル曲で、ジョビンがピアノとギターを弾いています。

ジョー・パス

パーカッション奏者パウリーニョ・ダ・コスタとの共同名義で、ブラジルの曲だけを取り上げた1978年のPablo盤『Tudo Bem!』に収録。ドン・グルーシン(key)らが参加しています。

1983年にはJ.J.ジョンソン(tb)とのデュオ作『We’ll Be Together Again』(Pablo)でも録音しています。このときのキーはC。

The Way You Look Tonight

Jerome Kern作曲、Dorothy Fields作詞。1936年のRKO映画『有頂天時代』(Swing Time)でフレッド・アステアが歌い、アカデミー歌曲賞を受賞しました。

最初の録音は、アステアがジョニー・グリーン楽団と1936年7月に録音したBrunswick盤です。キーはD。

ウェス・モンゴメリー

メル・ライン(org)、ジョージ・ブラウン(ds)とのオルガン・トリオによる『Guitar on the Go』(Riverside、1963年10月録音)に収録されています。

ジム・ホール

1975年6月、トロントのクラブ「バーボン・ストリート」でのライブ盤『Jim Hall Live!』(Horizon)に収録。4分の3拍子にしているのが特徴です。

A Weaver Of Dreams

Victor Young作曲、Jack Elliott作詞。1951年の曲です。

最初の録音は、ナット・キング・コールが1951年9月14日にレス・バクスター指揮のオーケストラと録音したCapitol盤です。キーはG。

ケニー・バレル

1956年5月録音のBlue Noteでの初リーダー作『Introducing Kenny Burrell』に収録。トミー・フラナガン(p)、ポール・チェンバース(b)、ケニー・クラーク(ds)とのカルテットです。キーはA。

1961年のColumbia盤『Weaver of Dreams』では、この曲をタイトルにして、バレル自身がギターを弾きながら歌っています。キーはF。

We’ll Be Together Again

Carl Fischer作曲、Frankie Laine作詞。フランキー・レインのピアニストだったフィッシャーが曲を書き、レインが詞を付けました。

最初のレコードは、ヴォーカル・グループのパイド・パイパーズによる1945年のCapitol盤です。レイン自身は1947年にMercuryで録音しています。キーはBb。

パット・マルティーノ

ギル・ゴールドスタインのエレクトリック・ピアノとのデュオによる1976年のアルバム『We’ll Be Together Again』(Muse)のタイトル曲です。キーはC。

ジョー・パス

J.J.ジョンソン(tb)とのデュオ作『We’ll Be Together Again』(Pablo、1983年録音)のタイトル曲です。キーはG。

Well, You Needn’t

Thelonious Monk作曲。最初の録音は、1947年10月24日、ジーン・ラミー(b)、アート・ブレイキー(ds)とのトリオによるBlue Noteへの録音です。

ケニー・バレル

リチャード・デイヴィス(b)、ロイ・ヘインズ(ds)とのピアノなしのトリオによる、1959年9月のヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ盤『A Night at the Vanguard』(Argo)に収録されています。

ピーター・バーンスタイン

モンクの曲だけを集めた2008年録音のトリオ作『Monk』(Xanadu)に収録。ダグ・ワイス(b)、ビル・スチュワート(ds)とのトリオです。

West Coast Blues

Wes Montgomery作曲。3/4拍子のブルースです。最初の録音は、『The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery』(Riverside)です。トミー・フラナガン(p)、パーシー・ヒース(b)、アルバート・ヒース(ds)とのカルテットで、オクターヴ奏法のソロが聴けます。

同じ1960年5月には、ハロルド・ランド(ts)のセクステットに参加して再び録音しています(『West Coast Blues!』、Jazzland)。

1964年のVerve盤『Movin’ Wes』では、ジョニー・ペイト指揮のブラス・オーケストラと短く演奏しています。

パット・マルティーノ

ウェスへのトリビュート作『Remember: A Tribute to Wes Montgomery』(Blue Note、2005年録音)に収録。デヴィッド・キコスキー(p)、ジョン・パティトゥッチ(b)らが参加しています。

What’s New?

Bob Haggart作曲、Johnny Burke作詞。ボブ・クロスビー楽団のベーシストだったハガートが、トランペット奏者ビリー・バターフィールドのために「I’m Free」という題のインストゥルメンタルとして書いた曲です。

最初の録音は、ボブ・クロスビー楽団が1938年10月19日にDeccaに録音した「I’m Free」で、バターフィールドがトランペットを吹いています。

1939年にバークが歌詞を付けて「What’s New?」となり、ビング・クロスビーの録音がヒットしました。キーはAb。

ウェス・モンゴメリー

ウィントン・ケリー・トリオとの『Smokin’ at the Half Note』(Verve、1965年)に入っている、1965年9月のスタジオ録音です。オクターヴでメロディを歌わせるバラード演奏。キーはリードシートと同じCです。

Where Is Love?

Lionel Bartの作詞作曲。1960年にロンドンで初演されたミュージカル『オリバー!』(Oliver!)の曲で、葬儀屋の地下室に閉じ込められたオリバーが母を思って歌います。

最初の録音は、1960年のロンドン初演キャスト盤(Decca)で、オリバー役のキース・ハムシャーが歌っています。

Who Can I Turn To?

Leslie Bricusse、Anthony Newleyの作詞作曲。1964年にイギリスで巡業公演が始まったミュージカル『The Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowd』の曲で、1965年のブロードウェイ公演ではニューリー自身が歌いました。

トニー・ベネットが1964年に録音したColumbia盤がヒットし、同じ題のアルバム『Who Can I Turn To』も出ています。

ジョー・パス

1967年のPacific Jazz盤『Simplicity』に収録。ヴィブラフォン、キーボードを加えた編成で、ボサノヴァとスタンダードを軽やかに演奏したアルバムです。キーはC。

パット・マルティーノ

ジーン・ラドウィグ(org)とのオルガン・トリオで、1969年ごろにケンタッキー州ルイヴィルのクラブで録音されたライブ(2014年発売の『Young Guns』、HighNote)の1曲目。13分を超える演奏です。

Wildflower

Wayne Shorter作曲。原題の表記は「Wild Flower」です。1964年12月24日録音のBlue Note盤『Speak No Evil』(1966年発売)に収録されています。

メンバーはウェイン・ショーター(ts)、フレディ・ハバード(tp)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)です。

Willow Weep For Me

Ann Ronellの作詞作曲。1932年の曲で、ジョージ・ガーシュウィンに献呈されています。

最初の録音は、テッド・フィオ・リト楽団が1932年10月にBrunswickに録音したものです。公式音源は未配信。

1932年11月にポール・ホワイトマン楽団(歌はアイリーン・テイラー)が録音したバージョンもヒットしました。

ウェス・モンゴメリー

ウィントン・ケリー・トリオとの1965年のハーフ・ノートでのライブ録音です。この時期の音源にクラウス・オガーマンが管楽器を重ねたアルバム『Willow Weep for Me』(Verve)が没後の1968年に発売され、グラミー賞を受賞しました。キーはC。

グラント・グリーン

1965年5月録音のVerve盤『His Majesty King Funk』に収録。ハロルド・ヴィック(ts)、ラリー・ヤング(org)、ベン・ディクソン(ds)、キャンディド(conga)とのクインテットです。

ジョージ・ベンソン

1966年のColumbia盤『It’s Uptown』に収録。ロニー・スミス(org)、ロニー・キューバー(bs)らが参加した、オルガン入りの編成です。

Witchcraft

Cy Coleman作曲、Carolyn Leigh作詞。最初の録音は、フランク・シナトラが1957年5月20日にネルソン・リドル編曲・指揮のオーケストラと録音したCapitolのシングルです。

ジョン・アバークロンビー

ドン・トンプソン(b, p)とのデュオ・アルバム『Witchcraft』(Justin Time、1986年6月トロント録音)のタイトル曲です。

ジミー・ブルーノ

1994年のConcord盤『Burnin’』に収録。クレイグ・トーマス(b)、スティーヴ・ハロウェイ(ds)とのギター・トリオです。