「アプローチノートって何だろう」「どうやって使うんだろう」と疑問に思ったことありませんか。

アプローチノートはメロディを装飾する音の総称で、ジャズのアドリブはメロディとアプローチノートが絶妙に組み合わさって出来ています。

つまりアプローチノートを理解するとジャズのアドリブを分析できるようになることはもちろん、自分だけのジャズフレーズを作り出すこともできるようになるのです!

そこでここでは、ジャズギタースタイルマスター独自のアプローチノートの定義と、分析例、オリジナルのリックの作り方を紹介していきます。

アプローチノートの定義

アプローチノートは単音でコードを表現するために発展した手法で、コードトーン以外の音を指していました。

CMa7ならC-E-G-Bがコードトーン。D-F-Aのテンションとそれ以外の音C#-D#-F#-G#-A#がアプローチノートになります。

CMa7で使うCメジャースケールのコードトーンとテンションとアプローチノート楽譜

現在ではテンションもコードトーンとして扱うようになっているので、どの音もアプローチノートとして使うことができます。

CMa7上のコードトーンとアプローチノート楽譜

まずは4和音のコードトーンに対して使うアプローチノートを見ていきましょう。

5つのアプローチノート

アプローチノートはその使い方によって名前が付けられています。特によく使われる5つを紹介します。

パッシングトーン(PT)

コードトーン同士をスムーズにつなげる音をパッシングトーンと呼びます。

CMa7上のCメジャースケールのパッシングトーン楽譜

ネイバートーン(NT)

コードトーンの隣の音をネイバートーンと呼びます。

CMa7上のCメジャースケールのネイバートーン楽譜

チェンジングトーン(CT)

上下、または下上からはさみこむ音をチェンジングトーンと呼びます。

はさみこむ音がネイバートーンになることから、ダブルネイバートーンとも呼ばれます。

CMa7上のCメジャースケールのチェンジングトーン楽譜

エスケープトーン(ET)

逆方向へ進んでからコードトーンへ進む音をエスケープトーンと呼びます。

隣合うコードトーンに対して使うエスケープトーン

CMa7上のCメジャースケールのエスケープトーン3度音程楽譜

1つおきのコードトーンに対して使うエスケープトーン

CMa7上のCメジャースケールのエスケープトーン5度音程楽譜

2つおきのコードトーンに対して使うエスケープトーン

CMa7上のCメジャースケールのエスケープトーン7度音程楽譜

アポジャトゥーラ(APP)

コードトーンを飛び越えてからコードトーンに進む音をアポジャトゥーラと呼びます。

コードトーンとネイバートーンの組み合わせです。

隣合うコードトーンに対して使うアポジャトゥーラ

CMa7上のCメジャースケールのアポジャトゥーラ3度音程楽譜

1つおきのコードトーンに対して使うアポジャトゥーラ

CMa7上のCメジャースケールのアポジャトゥーラ5度音程楽譜

2つおきのコードトーンに対して使うアポジャトゥーラ

CMa7上のCメジャースケールのアポジャトゥーラ7度音程楽譜

以上5つがよく使われるアプローチノートです。これさえ覚えておけばジャズリックも分析できるようになります。

リックを分析してみよう

実際のリックを分析していくことでアプローチノートの使い方が身につきます。ここではCMa7で使うリックを分析してみましょう。

リック1

よくあるジャズリック1楽譜
まずはコードトーンを抜き出します。

コードトーン

よくあるジャズリック1のコードトーン楽譜

コードトーンに対してどんなアプローチノートを使っているかを分析します。

アプローチノート
よくあるジャズリック1のアプローチノート楽譜

  • 1拍目:3rdへは半音上のネイバートーン。
  • 3拍目:ルートへは上下のチェンジングトーン。
  • 4拍目:3rdへは全音下のネイバートーンを加えています。

このようにリックをコードトーンとアプローチノートに分けることで、仕組みを理解することができます。もう1つ分析してみましょう。

リック2

よくあるジャズリック2楽譜
コードトーンを抜き出します。

コードトーン

よくあるジャズリック2のコードトーン楽譜

コードトーンにどのアプローチノートを使っているかを分析します。

アプローチノート
よくあるジャズリック2のアプローチノート楽譜
1小節め

  • 3拍目:全音上のネイバートーン
  • 4拍目:エスケープトーン

2小節め

  • 1拍目:パッシングトーン
  • 2拍目:半音下のネイバートーン
  • 3拍目:アポジャトゥーラ

 

分析はとくにかく数をこなすことで身についてくるので、カッコイイと思ったリックをどんどん分析してみてください。

リックを作ってみよう

リックが分析できるようになれば、その逆の手順で作ることもできます。まずはコードトーンを使ったシンプルなメロディを作ります。

コードトーンを使ったメロディ1

コードトーンを使ったメロディ1楽譜

メロディに対して自由にアプローチノートを加えます。

アプローチノートを加えたメロディ1
コードトーンを使ったメロディ1にアプローチノートを加えた楽譜

ここでは次のアプローチノートを加えています。

  • 3拍目のルート:パッシングトーン
  • 2小節目のルート:上下のチェンジングトーン
  • 2拍目の3rd:ネイバートーン
  • 3拍目の5th:パッシングトーン

 

完成したリック1

完成したリック1の楽譜

もう1つ作ってみましょう。

コードトーンを使ったメロディ2

コードトーンを使ったメロディ2楽譜

このメロディに対して好きなアプローチノートを加えます。

アプローチノートを加えたメロディ2
コードトーンにアプローチノートを加えたメロディ2楽譜

ここでは次のアプローチノートを使いました。

  • 1拍目のルート:それぞれチェンジングトーン
  • 3拍目の5th:アポジャトゥーラ

完成したリック2

完成したリック2の楽譜

コードトーンで作ったメロディに対しアプローチノートを加えることで、ジャズらしいリックにすることができます。

はじめのうちは時間がかかりますが、慣れてくるとアプローチノートを加えた状態のメロディを瞬時に作り出せるようになります。

そしてそれがアドリブになるのです。

 

ここで紹介しているリックの分析とアレンジ法が教則本になりました。

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