ジャズのアドリブをしたいけれど、何から始めていいのか分からず悩んでいませんか。

アドリブをするために大切なことは仕組みを知ることです。

仕組みを理解すると自分に足りないものが分かり、何を練習すれば良いのかが見えてきます。

そして最終的に、自分だけのアドリブ法を作れるようになります。

まずはアドリブを体感しつつ、仕組みと練習法をみていきましょう。

アドリブを体感してみよう

下の音源を再生しながら何か歌ってみてください。

「ああ~」でも「ララ~」でも、1音だけでも構いません。

 

何か歌えましたか?

 

これがアドリブです。

その瞬間、自分が思った音を出す、それこそがアドリブなのです。

 

つまりアドリブとは、思いついた音を瞬時に歌うことです。

アドリブ練習の目的はその思いつく音をジャズらしく、そしてカッコよくするために行っていくものなのです。

ジャズらしい音を思いつくために必要なこと

ジャズらしい音を思いつけるようにする方法は、まだ喋れない子供が言葉を覚えていく方法と同じです。

子供は親が教えてくれる短い単語を聴いて覚え、自分で使いながら身に付けていきます。

ジャズの場合は、CDを聴いてフレーズ・リックを覚え、自分で使いながら身に付けていきます。

 

アドリブするための第1段階は、こんな風に弾きたい!と思えるギタリストを見つけることです。

そのために、いろいろなギタリストの演奏を聴いてみてください。

特に最近のジャズギタリストはYouTubeでライブ映像やレッスン動画を公開しています。

おすすめのギタリストを以下のページで紹介しているので参考にしてみてください。

fa-checkジャズギターの歴史を作り続ける現役ジャズギタリスト

fa-checkジャズギターの歴史を築いた偉大なジャズギタリスト

好きなギタリストを見つけたら、アドリブパートも鼻歌で歌えるくらい聴き続けてみてください。

24時間いつも口ずさんでしまうぐらい覚えることが、アドリブするための近道になります。

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アドリブはメロディをくずしたもの

鼻歌を歌っていて、カッコいい音を思いついたらどうしますか?

録音して残しておきたい! みんなに聴いてもらいたい! と思いませんか?

そうして出来上がるのがメロディです。

 

ジャズのアドリブはこのメロディを崩していく(フェイクしていく)ことから始まっています。

 

アドリブするための第2段階はアドリブのもとになっているメロディの仕組みを理解することです。

メロディの仕組みを理解することは、アドリブの土台を作ることにもなるのです。

メロディの分析に欠かせない拍の役割

メロディの仕組みを理解するためにも、拍の役割を知っておきましょう。

4分の4拍子の各拍には役割があります。

1、3拍目は安心感、安定感を与える拍。

2、4拍目とウラ拍は動きや躍動感を与える拍です。

 

1、3拍目だけ弾いたベースライン

4分の4拍子の1、3拍目の楽譜

2、4拍目だけ弾いたベースライン

4分の4拍子の2、4拍目の楽譜
安心感、安定感のある1、3拍目に音を鳴らすと、聴いている人に印象づけることができます。

2、4拍目の音は1、3拍目の音の引き立て役になります。

拍の役割を意識しながらメロディの作り方をみていきましょう。

メロディはどうやって作られる?

ここではStella By Starlightの1~8小節のメロディを例にどのように作られているか分析してみましょう。

 

Stella By Starlightの1~8小節のメロディ

Stella By Starlightの1~8小節のメロディ楽譜

メロディには核となる伝えたい音があり、それを作曲者それぞれが自分の個性をいかしながら装飾して作り上げています。

伝えたい音は聴いている人の印象に残りやすい拍(1、3拍目)に鳴らします。

まずは1、3拍目の音を抜き出しましょう。

 

Stella By Starlightの1、3拍目の音

Stella By Starlightの1~8小節のメロディ1、3拍目の音楽譜

伝えたい音はそれだけ弾いてもメロディをイメージできるのが特徴です。

1、3拍目の伝えたい音は、ガイドメロディ、ターゲットトーン、ターゲットノートなどいろいろな呼び方がありますが、

このサイトではターゲットノートとして紹介していきます。

 

メロディには必ずターゲットノートがあり、その音をより印象付けるためにさまざまな装飾音(アプローチノート)があります。

 

Stella By Starlightのアプローチノート
Stella By Starlightの1~8小節のメロディ装飾音楽譜

半音上下や3度以上の音程差、先取りするなど、さまざまなアプローチノートを使ってターゲットノートを表情豊かにしています。

このようにメロディはターゲットノートにアプローチノートを加えることで出来上がっているのです。

 

アドリブはメロディを装飾したもの。そのメロディはターゲットノートを装飾したものです。

アドリブするための第3段階はターゲットノートとアプローチノートの使い方を覚えることです。

 

アプローチノートにはそれぞれ名前が付けられています。

詳しくはスケールをもとにしたアプローチノートの仕組みと使い方で紹介しています。

アドリブの最小単位「リック」の大切さ

普段の会話を思い出してみてください。

会話をするときは自分の伝えたいことがあり、それを相手に上手く伝えられるように自分の中に蓄えられている無数の言葉の中から選んで話します。

 

ジャズのアドリブも同じです。

伝えたいこと=ターゲットノートがまずあり、それをより魅力的な音にするため自分の中にあるアプローチノートを選んで弾いていきます。

 

そのターゲットノートとアプローチノートの使い方を簡単に学べるのがリックなのです。

 

リックは会話でいう定型文やフレーズのこと。

そのまま使うこともできますが、それだけではありません。

リックをコピーすることで耳が新しい響きを覚え、

コピーしたリックを弾くことでテクニックが身につき、

リック分析することでアプローチノートの使い方を自分の中に取り入れることができるのです。

 

アドリブするための第4段階はリックを学び表現の幅を広げていくことです。

リックを学ぶことは最高のイヤートレーニングになり、演奏力の向上、表現の幅を広げる、という付加価値も同時に身につく大切なものなのです。

 

アドリブ習得におすすめの5つのステップ

今まで紹介してきたアドリブするための4段階を、実際の練習にあてはめると次の5つのステップになります。

アドリブの習得までの4つのステップ

1. 好きなギタリストの演奏をひたすら聴く
ジャズの響きに慣れるためのイヤートレーニング

2. スタンダード曲のメロディを弾く
ターゲットノートとアプローチノートの響きを覚える

3. 様々なコード進行上でターゲットノートとアプローチノートを弾く
アドリブの基礎を作る

4. リックをコピーして表現の幅を広げる
自分では思いつかないような手法を学ぶ

5、実践する
アドリブの完成

2、3、5のステップを練習するときは録音してみてください。

自分の演奏を客観的に聴くと何が足りないのかが分かるようになってきます。

繰り返し行うことで「アドリブをしたいけれど、何から始めていいのか分からない」という悩みが解決されるはずです。

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