ドミナントコードにはさまざまなテンションを加えることができますが、ここではよく使われる組み合わせ18種類を紹介していきます。
数が多いのでコードフォームを形で覚えようとすると限界があります。そこでおすすめなのがコードフォームを度数で覚えることです。度数で覚えると自分でコードを作り出せるようになります。まずは基本となるドミナントコードを覚え、1音ずつ変化させて他のコードを作ってみてください。
6〜3弦、5〜2弦、1〜4弦のセットそれぞれ基本形と転回系を紹介していますが、全てを覚える必要はありません。気に入った響きのするものに限定して覚えてみてください。
音源はルートをGで統一。#11thコード以外はII-V-Iでのコンピングも載せているので、聴いて気に入った響きがあったら演奏に取り入れてみてください。
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18種のドミナントドロップ2ヴォイシング一覧
この記事の目次
- 1 7 (R-3-5-b7)
- 2 9 (9-3-5-b7)
- 3 7(13) (R-3-13-b7)
- 4 13 (9-3-13-b7)
- 5 7(#11) (R-3-#11-b7)
- 6 9(#11) (9-3-#11-b7)
- 7 7(#5) (R-3-#5-7)
- 8 9(#5) (9-3-#5-b7)
- 9 7(b9) (b9-3-5-b7)
- 10 7(#9) (#9-3-5-b7)
- 11 7(b9,#11) (b9-3-#11-b7)
- 12 7(#9,#11) (#9-3-#11-b7)
- 13 7(#5,b9) (b9-3-#5-b7)
- 14 7(#5,#9) (#9-3-#5-b7)
- 15 13(b9) (b9-3-13-b7)
- 16 7sus4 (R-4-5-b7)
- 17 9sus4 (9-4-5-b7)
- 18 7sus4(b9) (b9-4-5-b7)
- 19 まとめ
7 (R-3-5-b7)
5弦ルートのセブンス・コードはギターでもっとも一般的なフォームです。
まずはこのフォームを度数で覚えましょう。
3～6弦を使った7コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G7-C6(9)で使った例
ジャズらしさを演出するテンションが入っていないので、コンピングで使われることはほとんどありません。
9 (9-3-5-b7)
7コードのルートを9thにするとナインス・コードになります。
3rdをルートとするm7(b5)コードと同じフォームです（G9=Bm7(b5))。
3～6弦を使った9コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った9コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った9コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G9-C6(9)で使った例
7(13) (R-3-13-b7)
7コードの5thを13thにするとセブンス・サーティーンス・コードになります。
基本形はストレッチフォームなので実用的ではありませんが、第3転回形はコンピングでよく使われるボイシングです。
3～6弦を使った7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G7(13)-CMa9で使った例
13 (9-3-13-b7)
9コードの5thを13thにするとサーティーンス・コードになります。
7(13)コードと同じく基本形はストレッチフォーム。第3転回形はコンピンでよく使われるフォームです。
3～6弦を使った13コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った13コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った13コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G13-C6で使った例
7(#11) (R-3-#11-b7)
7コードの5thを#11thにすると、セブンス・シャープイレブンス・コードになります。
基本形と第2転回形、第1転回形と第3転回形がそれぞれ同じフォームになるのが特徴です。
3～6弦を使った7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
FMa7-G7(#11)-Gm7-C9で使った例
9(#11) (9-3-#11-b7)
7(#11)コードのルートを9thにするとナインス・シャープイレブンス・コードになります。
3～6弦を使った9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
FMa7-G9(#11)-Gm7-C9で使った例
7(#5) (R-3-#5-7)
7コードの5thを#5thにするとセブンス・シャープファイブ・コードになります。
第3転回形はよく使われるフォームです。
3～6弦を使った7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7(b5)-G7(#5)-Cm9で使った例
9(#5) (9-3-#5-b7)
7(#5)コードのルートを9thにするとナインス・シャープファイブ・コードになります。
基本形と第2転回形、第1転回形と第3転回形がそれぞれ同じフォームになるのが特徴です。
3～6弦を使った9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G9(#5)-CMa9で使った例
7(b9) (b9-3-5-b7)
7コードのルートをb9thにするとセブンス・フラットナインス・コードになります。
ディミニッシュ・セブンス・コードと同じフォームです（G7(b9)=Bdim7=Ddim7=Fdim7=Abdim7)。
3～6弦を使った7(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G7(b9)-CMa9で使った例
7(#9) (#9-3-5-b7)
7コードのルートを#9thにするとセブンス・シャープナインス・コードになります。
第1転回形がよく使われるフォームです。
3～6弦を使った7(#9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7(b5)-G7(#9)-Cm9で使った例
7(b9,#11) (b9-3-#11-b7)
7(b9)コードの5thを#11thにするとセブンス・フラットナインス・シャープイレブンス・コードになります。
#11thをルートとするドミナントコードと同じフォーム（G7=Db7）。この関係が裏コードです。
3～6弦を使った7(b9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(b9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(b9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7-G7(b9,#11)-C6(9)で使った例
7(#9,#11) (#9-3-#11-b7)
7(#9)コードの5thを#11thにするとセブンス・シャープナインス・シャープイレブンス・コードになります。
3～6弦を使った7(#9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#9,#11)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7-G7(#9,#11)-CMa7で使った例
7(#5,b9) (b9-3-#5-b7)
7(#5)コードのルートをb9thにするとセブンス・シャープファイブー・フラットナインス・コードになります。
b7thをルートとしたm7(b5)コードと同じフォームです（G7(#5,b9)=Fm7(b5))。
3～6弦を使った7(#5,b9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#5,b9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#5,b9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7(b5)-G7(#5,b9)-Cm9で使った例
7(#5,#9) (#9-3-#5-b7)
7(#5)コードのルートを#9thにするとセブンス・シャープファイブー・シャープナインス・コードになります。
第1転回形、第3転回形はよく使われます。
3～6弦を使った7(#5,#9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7(#5,#9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7(#5,#9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7(b5)-G7(#5,#9)-Cm9で使った例
13(b9) (b9-3-13-b7)
13コードのルートをb9thにするとサーティーンス・フラットナインス・コードになります。
コードフォームは7(#9)の並行移動です（G13(b9)＝Db7(#9))。
3～6弦を使った13(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った13(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った13(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G13(b9)-C6で使った例
7sus4 (R-4-5-b7)
7コードの3rdを4thにするとサスフォー・コードになります。ドミナント感を強調したくないときに重宝するコードです。
3～6弦を使った7sus4コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7sus4コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7sus4コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G7sus4-C6(9)で使った例
9sus4 (9-4-5-b7)
7sus4コードのルートを9thに変えるとナインス・サスフォー・コードになります。
5thをルートとするm7コードと同じフォームです（G9sus4=Dm7)。
3～6弦を使った9sus4コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った9sus4コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った9sus4コードのドロップ2ヴォイシング
Dm7-G9sus4-CMa9で使った例
7sus4(b9) (b9-4-5-b7)
7sus4コードのルートをb9thにするとセブンス・サスフォー・フラットナインス・コードになります。
5thをルートとするm7(b5)コードと同じフォームです（G7sus4(b9)=Dm7(b5))。
3～6弦を使った7sus4(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
2～5弦を使った7sus4(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
1～4弦を使った7sus4(b9)コードのドロップ2ヴォイシング
Dm9-G7sus4(b9)-CMa9で使った例
まとめ
お気に入りのコードを見つけたらメジャーキー、マイナーキーそれぞれのII-V-Iで使ってみて、響きを確認してみてください。
そのとき、IIとIにどんなコードフォームを選ぶとVがよりカッコよくなるか、を考えながら弾くのがポイントです。
これはコンピングのアイデアになり、さらにイヤートレーニングにもなります。
ドミナントコードで使えるテンション
メジャーキーのII-V-I、マイナーキーのII-V-Iどちらで使うか迷ったときのために、おすすめのテンションを選びました。
自分だけのコード一覧を作ってコンピングに活用してみてください。
IIとIに使えるドロップ2
