VisaはCharlie Parkerチャーリー パーカー作曲、キーCのブルース。

8分ウラの音符が多く出てくるので、裏拍のリズムの取り方を練習するのに最適な楽曲です。

ここではチャーリー・パーカーのアルバム『The Bird』収録バージョンのメロディをギターアレンジしています。

『Visa』録音日:1949年5月5
Charlie Parker (as);
Kenny Dorham (tpt);
Tommy Turk (tb);
Al Haig (p);
Tommy Potter (b);
Max Roach (d);
Carlos Vidal (cga)

Visaのメロディ


チャーリー・パーカー作曲のVisaメロディー楽譜

タブ譜を空欄にしたVisaメロディ楽譜をPDFにしましたので運指の研究にご活用ください。
VisaTAB譜空欄PDF (27kb)

チャーリー・パーカーの音域よりオクターブ低く弾いていますが、同じ音域で弾いてもかまいません。

チャーリー・パーカーの演奏に合わてオクターブ上げた楽譜
チャーリー・パーカー作曲のVisaメロディーオクターブ上楽譜

オクターブの判断は好みですが、アドリブとの区別したいときは低くするのがおすすめです。

ただし5、6弦中心になってしまうと音がこもりすぎてしまうので、その場合はオクターブ上げて弾きます。

メロディ分析

チャーリー・パーカー作曲のメロディを分析することはビバップの基本を理解することにもなります。

まずは1拍目と3拍目のターゲットノートを抜き出します。

チャーリー・パーカー作曲のVisaメロディーのターゲットノート楽譜

ターゲットノートからチャーリー・パーカーがどんなコードを想定してメロディを作っているかが分かります。

ターゲットノートの特徴

6小節目のBb7はF7からの4度進行になっています。

9小節目からのターンアラウンドはDm7-G7-Cではなく、Dm7-D7そして遅れてG7-Cとなっています。

遅れて解決する手法をジャズではディレイドアタック(ディレイドリゾルブ)と呼びます。

伴奏は通常のCブルースなので、伴奏者とソロイストのコードが別々になります。

別のコード同士が重なり合う手法のことをスーパーインポーズと呼んでいます。

 

ターゲットノートが分かったらアプローチノートを調べてみましょう。
チャーリー・パーカー作曲のVisaメロディーのアプローチノート楽譜

 

アプローチノートの種類

C.T.=チェンジングトーン

N.T.=ネイバートーン

ARP=コードトーンや3度以上の音程

C.P.T=クロマチックパッシングトーン

E.T.=エスケープトーン

P.T.=パッシングトーン

A.N.=アンティシペーション

D.A.=ディレイドアタック

アプローチノートの種類と使い方は

で紹介しています。

 

最後にリズムのアプローチを調べます。
チャーリー・パーカー作曲のVisaメロディーのアンティシペーション楽譜

全ての小節にアンティシペーションが加わっているのが特徴です。

ビバップをビバップらしくしているのはこのアンティシペーションの使い方です。

そのためビバップはリズムの革命とも言われています。

ギタリストのアルバム

ギタリストではスティーヴ・カーディナスが自身のアルバムPanoramicで取り上げています。

『Panoramic』

2009年発売
Steve Cardenas - Guitar
Larry Grenadier - Bass
Kenny Wollesen - Drums

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