- ギターの指板上の音の配置が覚えられない
- どうやって覚えていいのか分からない
- 効率的な覚え方を知りたい
そんな悩みを解決するのにおすすめなのが、指板上を5つのポジションに分けて覚える方法です。
CAGED(ケイジド)とも呼ばれるこの方法を使えば、指板上を自由に動き回るアドリブができるようになります。
ぜひ仕組みを理解して日々のウォーミングアップに取り入れてみてください。
- ポジションを5つに分ける方法
- 各ポジションの練習法
- ポジションを横につなげる練習法
なぜポジションに分けるのか
ギターの指板上を自由に演奏できるようにするのが最終目標です。しかし、闇雲に音を覚えているだけでは演奏に活かせず、すぐに忘れてしまいます。
効率的に覚えるためにも3つの段階に分けて覚えていくのがおすすめです。
- コードフォームとスケールを連携させる
- 各ポジションごとに音の配置を覚える
- 各ポジションを横につなげて大きな1つのポジションにする
コードフォームとスケールを連携させることで、ジャズのアドリブで大切なコード感を演出する演奏もできるようになります。
指板を5つのポジションに分けるCAGED
ポジションの分け方はCメジャースケールの音の配置がもとになっています。
指板全体のCメジャースケールの配置

Cコードのフォームと連携させてポジション分けすると、5つのポジションができあがります。
ポジション1

ポジション2

ポジション3

ポジション4

ポジション5

各ポジションの形が、ギターを始めた頃に覚えるローコードのC、A、G、E、Dのフォームを基にしているため、このシステムをCAGED(ケイジド)システムと呼んでいます。
C

A

G

E

D

ドリアンスケールのポジション
スケールが変わってもポジションの基本的な形と名称は変わりません。Cドリアンスケールの場合は以下のようになります。
Cドリアンスケール

ドリアン・ポジション1

ドリアン・ポジション2

ドリアン・ポジション3

ドリアン・ポジション4

ドリアン・ポジション5

メジャースケール以外を覚えるときは、メジャースケールとの違いをしっかりと理解しておくことが大切です。CメジャースケールとCドリアンスケールの違いは、3度と7度の音が半音下がっている(♭している)かどうかの違いだけです。
ミクソリディアンスケールのポジション
Cミクソリディアンスケール

ミクソリディアン・ポジション1

ミクソリディアン・ポジション2

ミクソリディアン・ポジション3

ミクソリディアン・ポジション4

ミクソリディアン・ポジション5

CメジャースケールとCミクソリディアンスケールの違いは、7度の音が半音下がっている(♭している)かどうかの違いだけです。
このように、メジャースケールと他のスケールの違いを度数で覚えておけば、どんなスケールでも弾けるようになります。そのためにも、基準となるCメジャースケールの音の配置を確実に覚える必要があります。
各ポジションごとに弾く練習
各ポジションの音の配置を覚えるときは、「コード」、「コードトーン」、「スケール」の3つを関連させます。
コードに対するスケールの響きを覚えることで、コードに合う音が分かるようになるからです。
スケールを弾くときは、ただ上下行するのではなく、音の順番を工夫するとより音楽的になります。たとえば、拍の頭にコードトーンがくるように弾くと、コードの響きがしっかり伝わってきます。
Cコードを例に各ポジションで練習してみましょう。
メジャー・ポジション1

メジャー・ポジション2

メジャー・ポジション3

メジャー・ポジション4

メジャー・ポジション5

拍のアタマがコードトーンになることを意識して、自由にスケールを弾いてみてください。
1本の弦上で弾く練習
各ポジションを横移動するための基礎練習は、1本弦上で弾くことです。ここではCトライアドのコードトーンとCメジャースケールを使っていますが、CMa7のコードトーンやC6のコードトーンなどに変えても構いません。
6弦のみを使った練習

5弦のみを使った練習

4弦のみを使った練習

3弦のみを使った練習

2弦のみを使った練習

1弦のみを使った練習

各ポジションの半音箇所で横移動する
横移動の基礎練習に慣れたら、各ポジションを横につなげていきます。
好きな位置で隣のポジションに移動する練習もおすすめですが、ここではスケール内の半音箇所でスライドさせていく方法を紹介します。
ポジション1からスタートする横移動

ポジション2からスタートする横移動

ポジション3からスタートする横移動

ポジション4からスタートする横移動

ポジション5からスタートする横移動

横移動の練習をすることで、指板全体を1つのポジションとして見ることができます。
- 5つのポジションそれぞれを完璧に弾けるようにする
- コード、コードトーンと関連づけて、響きを覚える
- 横移動の練習でポジション同士をつなげる
指板上の音の配置を効率よく覚えて、自由なアドリブの第一歩を手に入れてみてください。
各スケールの度数表記PDF
スケールはポジションの形ではなく、「今、何度の音を弾いているのか」を意識することが上達への大切な鍵です。
各スケールのポジションを度数表記にしたPDFを用意したので、ご活用ください。