- ギターの指板上の音の配置が覚えられない
- どうやって覚えていいのか分からない
- 効率的な覚えかたを知りたい
そこでおすすめなのが指板上を5つのポジションに分けて覚える方法です。この方法を使えば指板上を自由に動き回るアドリブができるようになります。
ぜひ仕組みを理解して日々のウォーミングアップに取り入れてみてください。
- ポジションを5つに分ける方法
- 各ポジションの練習法
- ポジションを横につなげる練習法
なぜポジションに分けるのか
ギターの指板上を自由に演奏できるようにするのが最終目標です。しかし闇雲に音を覚えているだけでは演奏にいかせず、すぐに忘れてしまいます。
効率的に覚えるためにも3つの段階に分けて覚えていくのがおすすめです。
- コードフォームとスケールを連携させる
- 各ポジションごとに音の配置を覚える
- 各ポジションを横につなげて大きな1つのポジションにする
コードフォームとスケールを連携させることで、ジャズのアドリブで大切なコード感を演出する演奏もできるようになります。
指板を5つのポジションに分けるCAGED
ポジションの分け方はCメジャースケールの音の配置がもとになっています。
指板全体のCメジャースケールの配置
![Cメジャースケールのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-all-position.png)
Cコードのフォームと連携させてポジション分けすると5つのポジションができあがります。
ポジション1
![ポジション1ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position1-with-chord.png)
ポジション2
![ポジション2ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position2-with-chord.png)
ポジション3
![ポジション3ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position3-with-chord.png)
ポジション4
![ポジション4ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position4-with-chord.png)
ポジション5
![ポジション5ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position5-with-chord.png)
ポジション1~5のコードフォームをローコードのフォームに見立てるとC-A-G-E-Dの順番に並んでいます。
C
![Cフォームのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-triad.png)
A
![Aフォームのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/a-triad.png)
G
![Gフォームのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/g-triad.png)
E
![Eフォームのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/e-triad.png)
D
![Dフォームのダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/d-triad.png)
このことから、指板の5つのポジションをCAGED(ケイジド)と呼んでいます。
ドリアンスケールのポジション
スケールが変わってもポジションの名称は変わりません。Cドリアンスケールの場合は以下のようになります。
Cドリアンスケール
![Cドリアンスケールダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-all-position.png)
ドリアン・ポジション1
![ドリアンスケールポジション1ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-position1-with-chord.png)
ドリアン・ポジション2
![ドリアンスケールポジション2ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-position2-with-chord.png)
ドリアン・ポジション3
![ドリアンスケールポジション3ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-position3-with-chord.png)
ドリアン・ポジション4
![ドリアンスケールポジション4ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-position4-with-chord.png)
ドリアン・ポジション5
![ドリアンスケールポジション5ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-dorian-scale-position5-with-chord.png)
メジャースケール以外を覚えるときは、メジャースケールとの違いをしっかりと理解しておくことが大切です。CメジャースケールとCドリアンスケールの違いは3度と7度の音が♭しているかいないかの違いだけです。
ミクソリディアンスケールのポジション
Cミクソリディアンスケール
![Cミクソリディアンスケールダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-all-position.png)
ミクソリディアン・ポジション1
![ミクソリディアンスケールポジション1ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-position1-with-chord.png)
ミクソリディアン・ポジション2
![ミクソリディアンスケールポジション2ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-position2-with-chord.png)
ミクソリディアン・ポジション3
![ミクソリディアンスケールポジション3ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-position3-with-chord.png)
ミクソリディアン・ポジション4
![ミクソリディアンスケールポジション4ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-position4-with-chord.png)
ミクソリディアン・ポジション5
![ミクソリディアンスケールポジション5ダイアグラム](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-mixolydian-scale-position5-with-chord.png)
CメジャースケールとCミクソリディアンスケールの違いは7度の音が♭しているかいないかの違いだけです。
このようにメジャースケールと他のスケールの違いを度数で覚えておけば、どんなスケールでも弾けるようになります。そのためにもCメジャースケールの音の配置を確実に覚える必要があります。
各ポジションごとに弾く練習
各ポジションの音の配置を覚えるときは、コード、コードトーン、スケールの3つを関連させます。コードに対するスケールの響きを覚えることで、コードに合う音が分かるようになるからです。とくにスケールを弾くときは拍アタマにコードトーンがくるようにして、コードの響きを強調させるのもポイントです。
メジャー・ポジション1
![Cメジャースケールのポジション1練習楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position1-with-tab.png)
メジャー・ポジション2
![Cメジャースケールのポジション2練習楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position2-with-tab.png)
メジャー・ポジション3
![Cメジャースケールのポジション3練習楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position3-with-tab.png)
メジャー・ポジション4
![Cメジャースケールのポジション4練習楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position4-with-tab.png)
メジャー・ポジション5
![Cメジャースケールのポジション5練習楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position5-with-tab.png)
拍のアタマがコードトーンになることを意識して、自由にスケールを弾いてみてください。
1本の弦上で弾く練習
各ポジションを横移動するための基礎練習は、1本弦上で弾くことです。ここではCトライアドのコードトーンとCメジャースケールを使っていますが、CMa7のコードトーンやC6のコードトーンなどに変えても構いません。
6弦のみを使った練習
![6弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-6th-string.png)
5弦のみを使った練習
![5弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-5th-string.png)
4弦のみを使った練習
![4弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-4th-string.png)
3弦のみを使った練習
![3弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-3rd-string.png)
2弦のみを使った練習
![2弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-2nd-string.png)
1弦のみを使った練習
![1弦で弾くCメジャースケール楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-1st-string.png)
各ポジションの半音箇所で横移動する
横移動の基礎練習に慣れたら、各ポジションを横につなげていきます。好きな位置で隣のポジションに移動する練習もおすすめですが、ここでは半音箇所でスライドさせていく方法を紹介します。
ポジション1からスタートする横移動
![ポジション1から横移動する楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position1-slide.png)
ポジション2からスタートする横移動
![ポジション2から横移動する楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position2-slide.png)
ポジション3からスタートする横移動
![ポジション3から横移動する楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position3-slide.png)
ポジション4からスタートする横移動
![ポジション4から横移動する楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position4-slide.png)
ポジション5からスタートする横移動
![ポジション5から横移動する楽譜](https://www.jazzguitarstyle.com/column/position/c-major-scale-position5-slide.png)
横移動の練習をすることで、指板全体を1つのポジションとして見ることができます。
- 5つのポジション(CAGED・ケイジド)で完璧に弾けるようにする
- コード、コードトーンと連携させて響きを覚える
- 横移動の練習を取り入れる
指板上の音の配置を効率よく覚えて、自由なアドリブの第一歩を手に入れてみてください。
各スケールの度数表記PDF
スケールはポジションの形ではなく、何度の音を弾いているのかを意識することが大切です。指板上を度数表記にしたのでご活用ください。
この記事へのコメント
メジャースケールを5つと、7つに分けたポジションの違いに悩んでいます。どちらにどんなメリットがあるのか、いくら考えてもわかりません。
このサイトでは5つのギターネックポジションで説明されておりますが、5つで覚えたほうが良いのでしょか?
それぞれの大きなメリット(特徴)は、
5つ:コードフォームと対応させて覚えられる
7つ:スケールの各音をルートとしたモードの練習になる
最終的にはネック全体を1つのポジションとして見れるようにすることなので、5つ、7つどちらから覚えても問題ありません。
どうしても悩んでしまうようでしたら、このページで紹介している5つから始めてみてください。