1つのコード上(ワンコード )でのアドリブはコード進行やスケールの使い分けを意識せずにすむので、アドリブの基礎を身につけるのに最適な練習法です。

アドリブの基礎を身につけるには6つのステップがあります。

  1. コードの響きを覚える
  2. ジャズリックを弾く
  3. ジャズリックをアレンジする
  4. スケールの響きを覚える
  5. スケールとリックを組み合わせる
  6. アドリブする

ここではCMa7を例にCメジャースケールを使って実例を紹介していきます。

CMa7の響きとバッキングトラック

CMa7の楽譜
コードの響きを覚える簡単な方法はバッキングトラックを作ることです。

コードフォームはルート、3度、7度の3音を使い、メトロノームに合わせて弾いていきます。
CMa7の楽譜

バッキングパターンを4つ紹介するので、その中から気に入ったものを選んで録音してみてください。

その際メトロノームを2、4拍に鳴らすことでリズムを鍛える練習にもなります。

 

4分音符と8分音符を使ったリズム
シンプルなパターンです。ここで紹介する音源は全てこのリズムを使っています。

おすすめのリズム1 4分音符と8分音符楽譜

 

アンティシペーションを使ったリズム
4拍目ウラから1拍目アタマへアンティシペーションしているリズムです。難易度が少し上がります。

おすすめのリズム2 アンティシペーション楽譜

 

4分刻み
ジャズの王道のリズムです。ピックで弾くことが多いですがここでは指で弾いています。

おすすめのリズム3 4分刻みウォーキングベース楽譜

 

ウォーキングベース
ウォーキングベースを使ったバッキングです。コンピングの練習用にも使えます。

おすすめのリズム3 4分刻みウォーキングベース楽譜

ジャズリックを弾いてみよう

アドリブで使えるスケールが分かっていてもはじめはジャズらしい音使いができません。

自分で作れるようになるためにも、ジャズらしいフレーズ(ジャズリック)を弾いてジャズの雰囲気を味わうことが近道です。

ここではCメジャースケールで作ったジャズリックを5つ紹介するので弾いてみてください

 

リック1

CMa7で使えるジャズフレーズ・リック1楽譜

 

リック2

CMa7で使えるジャズフレーズ・リック2楽譜

 

リック3

CMa7で使えるジャズフレーズ・リック3楽譜

 

リック4

CMa7で使えるジャズフレーズ・リック4楽譜

 

リック5

CMa7で使えるジャズフレーズ・リック5楽譜

 

リックを覚えるときにおすすめしたいのが、1、3拍目の音を意識することです。

1、3拍目の音はターゲットノートと呼ばれ、そのリックで一番伝えたい音になります。

それ以外の音はターゲットノートをジャズらしくするための装飾音です。この装飾音をアプローチノートと呼びます。

このターゲットノートとアプローチノートを意識して覚えると、自分でリックを作り出すときにも役立ちます。

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ジャズリックの弾く位置とリズムを変える

リックのリズムを変えると自在に弾けるようになり、アドリブに活かせるようになります。

ここではリック2を例に変化をつけてみましょう。


CMa7で使えるジャズフレーズ・リック2の弾く位置を変えた楽譜

1〜4小節目は弾き始める位置の変化。5、6小節目は3連符を使ってリズムを短く変化。7、8小節目はリズムを長く変化させています。

音楽用語では元のリズムを短くする(8分音符を3連符にするなど)手法をディミニューション

元のリズムを長くする(8分音を2分音符にするなど)手法をオーギュメンテーションと呼びます。

 

リズムを自由に変化させられるようになったら、アプローチノートを加えてみましょう。

スケールを使ったアプローチノート

紹介しているリックは全てCメジャースケールを使っているので、Cメジャースケールの音をアプローチノートとして加えていきます。

 

Cメジャースケールの響き
CMa7で使えるCメジャースケール楽譜

CMa7で使えるCメジャースケールタブ譜楽譜

 

加え方にはさまざまな方法がありますが、まずは1拍目のターゲットノートに向かってスケールを上昇、下降させてみましょう。


リック2のはじめにCメジャースケールを加えた楽譜

1拍目に向かうアプローチノートなので3拍目のウラから弾いているのが特徴です。

 

ターゲットノートに向かって挟み込むようにアプローチすることもできます。


リック2のはじめに挟み込むようにCメジャースケールを加えた楽譜

このように、リックを活かしたまま音を追加していくことができます。

スケールはアドリブするためではなくアプローチノートとして使うためのものと覚えておくことが大切です。

慣れてきたら上昇、下降、挟みこみだけでなく、トライアドや音程差のあるアプローチノートも試してみてください。

3拍目にターゲットノートを加えてみよう

ここでは上昇の挟み込みを加えたリック2を例に、コードトーンをターゲットノートにした例を紹介します。


リック2のはじめにコードトーンのターゲットノートを加えた楽譜

 

各ターゲットノートにアプローチノートを加えてみましょう。

リック2のはじめにコードトーンのターゲットノートを加え、さらにスケールアプローチを加えた楽譜

1、5小節目はスケールの上昇。3小節目は挟み込み。7小節目はスケールの下降です。

 

覚えたリックにアプローチノートとターゲットノートを加えていけば、長いリックにアレンジすることができます。

リックの後ろにターゲットノートを加える

リックの前に音を加えた方法と同じように後ろに音を追加することもできます。

まずはコードトーンを使ってターゲットノートを加えてみましょう。

ルートをターゲットノートして追加
リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加えた楽譜

3rdをターゲットノートして追加
リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加えた楽譜

5thをターゲットノートして追加
リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加えた楽譜

7thをターゲットノートして追加
リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加えた楽譜

 

各ターゲットノートに対しアプローチノートを加えると以下のようになります。

 

ルートをターゲットノートして追加

リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加え、さらにアプローチノートを加えた楽譜

挟み込みを使ったアプローチノートです。

 

3rdをターゲットノートして追加

リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加え、さらにアプローチノートを加えた楽譜

スケールの下降を使ったアプローチ。3小節目は1小節目のオクターブ下になります。

このようにオクターブ違いになるアレンジをオクターブディスプレイスメントと呼びます。

 

5thをターゲットノートして追加

リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加え、さらにアプローチノートを加えた楽譜

挟み込みを使ったアプローチノート

 

7thをターゲットノートして追加

リック2の後ろにターゲットノート・ルートを加え、さらにアプローチノートを加えた楽譜

1小節目は挟み込み。3小節目はスケールの下降を使ったアプローチノートです。

 

リック2を例にみてきましたが、他のリックや覚えたリックを使ったアレンジしてみてください。

ここからリックのリズムを変化させることでアドリブの基礎ができあがります。

ジャズリックを使ったCMa7コード上でのアドリブ例

リックのリズムをどう変化させているか、前後にどんなアプローチノートを加えているか、なども参考にしながら聴いてみてください。


リックを使ったCMa7コード上でのアドリブ例楽譜

自分の好きなリックを覚え、リズムの変化とアプローチノートの追加を繰り返していくことで、ジャズらしい音使いが身につきアドリブできるようになってきます。

 

コピーすることの大切さ

アドリブに欠かせないのがコピーです。

メロディーをコピーすることでターゲットノートとアプローチノートの基本を学び、リックをコピーすることでその応用を学ぶことができます。

自分の頭の中だけでアドリブを作り出すのも大切ですが、それと同じくらいコピーすることも大切です。

コピーすることで自分がカッコいいと思う音の基準を作ることができます。

演奏の幅を広げたいと思ったら好きなアーティストの演奏を聴いてグッときた音をコピーしてみてください。

  • 自分で作り出す
  • コピーして新しい方法を学ぶ
  • 自分の演奏に取り入れる

 

この3つの流れを繰り返すことで、より自由なアドリブができるようになっていきます。

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