スケール練習は、スケールの響きを覚えることに役立ち、インターバル(音程)やパターン(音型)を弾くことでアドリブのアイデアにも繋がります。さらに、右手と左手のタイミングを合わせる練習やウォーミングアップにも最適です。
ここではスケールをより音楽的に練習するための
- インターバル
- パターン
- 指板全体
という3つの練習法を紹介します。
インターバル(音程)を使ったスケール練習
インターバルは1度から8度(オクターブ)、9度、10度など、ギターで弾けるものならどれでも練習になります。
ここではCメジャースケールのポジション2を例に、各音をターゲットノートと捉え1度から7度の音程を使って装飾していきましょう。(音源のテンポは全てBPM=100にしています)
Cメジャースケールのポジション2
ピッキングと運指はあくまで参考例なので、弾きやすい方法を探してみてください。
1度のスケール練習
2度の上昇スケール練習
2度の下降スケール練習
3度の上昇スケール練習
3度の下降スケール練習
4度の上昇スケール練習
4度の下降スケール練習
5度の上昇スケール練習
5度の下降スケール練習
6度の上昇スケール練習
6度の下降スケール練習

7度の上昇スケール練習
7度の下降スケール練習
インターバルは連続させることで新鮮なサウンドにすることができます。ここでは5度を連続させて弾いてみましょう。
5度音程を使ったスケール練習
ポジション2に慣れてきたら他のポジションでも練習してみてください。日替わりや週替わりでポジションを変えて練習するのもおすすめです。
パターンを使ったスケール練習
パターンにはさまざまな種類がありますが、ここではトライアドと4和音を使ってみましょう。パターンの練習もターゲットノートを意識することが大切です。
トライアドでのターゲットノート
2分音符のターゲットノートに対しトライアドで装飾していきましょう。
トライアドで装飾したスケール練習
上記はターゲットノートをトライアドで装飾するパターンですが、トライアドそのものを使うパターンもおすすめです。
トライアドは3音なので、4分の4拍子上で使うと1拍半のポリリズムになるのが特徴です。
トライアドのみのターゲットノート
トライアドのみを使ったポリリズム練習
4和音を使ったスケール練習
各ポジションに慣れてきたら指板全体を使って練習してみましょう。
指板全体を使ったスケール練習
各ポジションをしっかり覚えられているかを確認するためのスケール練習です。
練習するスケールの一番低い音から一番高い音までを弾きます。Cメジャースケールを例に早速やってみましょう。
指板全体を使ったスケール練習
ポジション移動するタイミングは自由です。どの弦上でもポジション移動できるように練習しておくと効果的です。
コードチェンジに合わせてスケールを使い分けながら指板全体を使う練習もおすすめです。ここでは4度進行で練習してみましょう。
指板全体を使ったスケール切り替え練習
今回はメジャースケールを例に紹介してきましたが、同じようにメロディックマイナースケールやハーモニックマイナースケールなど、いろいろなスケールで練習してみてください。
スケール練習はピッキングやフィンガリングの正確さの向上や、指板上の配置を覚えるのにとても有益なものです。
アドリブ練習と同様にターゲットノートを意識して、何の音に向かっているかをイメージしながら練習することが、音楽的なスケール練習の鍵になります。
これらの練習に慣れてきたら、ジャズスタンダードのコード進行に合わせて練習してみてください。きっとアドリブの幅が広がるはずです。
各スケールの度数表記PDF
スケールはポジションの形ではなく、「何度の音を弾いているのか」を意識することが大切です。指板上を度数表記にしたのでご活用ください。
メジャー系コードで使えるスケール
マイナー系コードで使えるスケール
ドミナント系コードで使えるスケール
ディミニッシュコードで使えるスケール
指板の音を視覚的にチェック
スケールをより深く理解するために、指板上の音の配置を表示してくれるウェブアプリを作りました。
度数表記と音名表記の切り替えも可能で、ポジションマークをクリックすれば実際に音を鳴らして確認することもできます。
理論の学習と実践の橋渡しに、ぜひ活用してみてください。