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In a Mellow Toneを練習してるのですが、スケールの選び方に悩んでいます。


まず冒頭の4小節

Bb7-Eb7-Abのコード進行楽譜

最初のB♭7の扱いに悩みます。
いろいろアプローチはあると思うのですが、一番自然なアプローチはB♭リディアン7ですかね? 以降はA♭のトーナリティスケールで。ほんとは4小節まるごとB♭ドリアンで楽したいです……

B♭7を裏コードのE7にして2小節目までをA♭mへ向かう感じで弾き、3小節目で「やっぱメジャーだわ」っぽく弾くアプローチはアリですか?

あとBパートの進行。

3~5小節間のアプローチに悩みます。
コードごとにスケールを変えながら弾くのではなく、なんとか楽できるスケール取りはないものでしょうか?A♭をCmと考えてのIIーVーIなアプローチはいかがですか?

[A]はミクソリディアンもおすすめです

メロディがダイアトニックスケール内で作られているシンプルな曲調なので、自然なのはミクソリディアンスケールだと思います。

ミクソリディアンとリディアンb7の響き

Bb7でミクソリディアンとリディアンb7を使った楽譜

11thか#11thの違いなので、好きな響きのするほうを使い分けるのが良いと思います。

Bbドリアンスケールも可能です

ジャズらしいかどうかは別としてBbドリアンスケールのみでも演奏することはできます。

Bbドリアンスケールのみで弾いた例

Bbドリアンスケールのみで演奏した楽譜

どうしてもコード感が出しづらいので、ドリアンスケールに各コードのコードトーンを混ぜればジャズらしく演奏できると思います。

Bbマイナーペンタを使った例

アウト感強めですが、Bb7-Eb7をBbマイナーペンタで弾くこともできます。

Bbマイナーペンタを使った演奏例楽譜

どのスケールを選んでアプローチしても問題ないと思います。ただコード感がどうしても薄くなってしまうので、コードトーンを加えるとアドリブの幅が広がると思いいます。

[B]はAbマイナーペンタもおすすめです

もちろんAbをCmととらえてII-Vフレーズを弾くこともできます。ブルースの雰囲気を出せるAbマイナーペンタもおすすめです。

1回目II-V、2回目Abマイナーペンタで弾いた例

In a Mellow Tone[B]セクションのコード進行でのアドリブ例楽譜
AbをCmと捉えて弾いた例とAbマイナーペンタで弾いた例楽譜ページ2

Ab-F7-Bb7はビバップでよく出てくるコード進行です(Donna Leeの最初の8小節など)。今後も演奏する機会があると思うので、スケール切り替えもできるようにしておくと、あとあと楽になるかもしれません。

【補足】In a Mellow Toneのコード進行

作曲者Duke Ellingtonデューク エリントンが1939年に録音したバージョンです。

1939年発売DukeEllingtonのin a mellow toneコード進行

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