リックを学ぶ上で大切なことは、コピーして使うだけで終わらず、分析して自分なりのリックを作り出せるようにすることです。

ここではターゲットノートとアプローチノートに分け、アプローチノートを変化させてオリジナルのリックを作る方法から、コピーしたリックをそのまま使う実例までを紹介します。

Aマイナーキーでの実例


ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リック楽譜
コンピング
ミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックコンピング楽譜
リックをコピーするときはコンピングもコピーしておくとリックとコンピングを同時に学べるのでおすすめです。

ターゲットノート


ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックのターゲットノート楽譜

1、2小節目のアタマはアンティシペーションする前の状態で分析していきます。

ターゲットノートが、各コードの何度の音か、またどんな印象の響きに感じるか、をしっかり覚えておくことが大切です。

大きく分けると、コードトーンは安定した音、テンションは洗練された音、オルタードテンションは緊張感のある音になります。

各音に対する感じ方は人それぞれ違うので、自分にとってどう感じるかを大切に響きを覚えてみてください。

アプローチノートの分析

ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックの分析1楽譜

ターゲットノートに対してどんなアプローチノートを使っているかみていきましょう。

Bm7(b5)の11th=ネイバートーン
Bm7(b5)のb13th=エスケープトーン

E7のb9th=クロマチックパッシングトーン
E7の#9th=Fマイナートライアド

Am7のb3rd=Aナチュラルマイナースケール

E7でFマイナートライアドを使っているのが特徴的です。
FマイナートライアドをE7で使ったときの度数楽譜
FマイナートライアドはE7に対してb9th、3rd、b13thになります。

アンティシペーションを加える

アプローチノートを加えた状態からアンティシペーションを使うことで完成型のリックになります。
ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックの分析2楽譜
Bm7(b5)の11th、E7のb9thを半拍アンティシペーションさせています。

リックはターゲットノート+アプローチノート+リズムアレンジで出来上がっているのを覚えておくとアレンジも簡単になります。

Bm7(b5)のアレンジ

ターゲットノートは変えずアプローチノートを変えてみましょう。ターゲットノートを変えないことで、コピーしたリックを活かしたままアレンジすることができます。

クロマチックパッシングトーンを使ったアレンジ

Bm7(b5)でクロマチックパッシングトーンを使ったアレンジ楽譜

アポジャトゥーラを使ったアレンジ

Bm7(b5)でアポジャトゥーラを使ったアレンジ楽譜

他のアプローチノートも試して、カッコいいと思える響きを探してみてください。

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E7のアレンジ

Fマイナートライアドのアプローチを活かしたまま、音の順番を変えたアレンジをしてみましょう。

Fマイナートライアドの転回型を使ったアレンジ

ドミナントのマイナートライアドを転回させたアレンジ楽譜

 

Fマイナートライアドの転回型と1オクターブ上げたアレンジ

ドミナントでマイナートライアドの転回型とオクターブ上げたアレンジ楽譜
オクターブを変えるアレンジはオクターブディスプレイスメントと呼ばれる手法です。

オリジナルのリック

Bm7(b5)とE7のアレンジを組み合わせれば、コピーしたリックを活かしたオリジナルのリックが完成します。

アレンジしたリックを組み合わせたオリジナルリック楽譜

 

アプローチノートのアレンジに慣れてきたらリズムをアレンジしてみましょう。

リズムアレンジ

まずはアンティシペーションを使わないリックを作ってみます。

8分のリックにアレンジ

アンティシペーションを無くした8分のリックにアレンジした楽譜
ネイバートーンを使って8分のリックにしています。

ディレイドアタック

Am7のターゲットノートを1拍目より後にすることをディレイドアタックと呼びます。ここではクロマチックパッシングトーンを使ってディレイドアタックさせてみましょう。

クロマチックパッシングトーンを使ったディレイドアタック楽譜

タグノート

Am7のターゲットノートの後ろに追加する1音~3音のことをタグノートと呼びます。

1音のタグノート

1音のタグノートを使ったリックのアレンジ楽譜

3音のタグノート

3音のタグノートを使ったリックのアレンジ楽譜

オーグメンテーション

音価を伸ばす手法をオーグメンテーションと呼びます。ここではE7のリックをII-Vにオーグメンテーションしています。

音価をオーグメンテーションさせたアレンジ楽譜

ディミニューション

音価を縮める手法をディミニューションと呼びます。ここでは8分を3連符にしています。

音価をディミニューションさせたアレンジ楽譜

オーグメンテーションもディミニューションも、どの音に対して使うかは自由です。1音だけに使ってもかまいません。いろいろなリズムを試してみてください。

メジャーキーのII-V-Iで使う

マイナーキーのII-V-Iリックは平行調のメジャーキーで使うこともできます。

ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックのターゲットノート楽譜

ターゲットノート
ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックのターゲットノート楽譜

リックによってはターゲットノートが不協和になる場合もあります。その場合はターゲットノートを変えてリックをアレンジするか、マイナーII-V-I専用として覚えるのがおすすめです。

実践で使ってみよう

コピーしたリックをスタンダードのコード進行に合わせて使えるようにしておくことも大切です。

おすすめは4~8小節間をループさせて練習する方法です。まずはコードトーン中心にアドリブし、そこからリックに上手くつなげていきます。

曲に合わせてリックのキーを変えることも覚えるのに役立ちます。

ここではUpper Manhattan Medical Groupのコード進行を使って練習してみましょう。Fm7(b5)-Bb7-Ebm7に転調させて使っています。

UMMGでの演奏例1

UMMGのコード進行でリックを使った例1楽譜

UMMGでの演奏例2

UMMGのコード進行でリックを使った例2楽譜

ここではコピーしたリックをそのまま使っていますが、アレンジしたリックを使っても構いません。

リックを分析する→アレンジする→オリジナルのリックを作る→実践で使う、を繰り返して練習してみてください。

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LARS JANSSON (p)
森泰人(b)
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