2012年にイタリアの音楽学校LABORATORI MUSICALIで行われたJonathan Kreisbergのクリニック動画からギターデュオのRelaxin at Camarilloをタブ譜付きギタースコアにしました。
Relaxin at Camarilloはチャーリー・パーカー作曲キーCのブルースです。
Relaxin at Camarilloのメロディ
1拍目のウラを8分ではなく4分にしている以外は原曲どおりのメロディです。
[A]5小節目の4分の6拍子は厳密なアレンジではなく、たまたま会話が入って伸びた箇所です。


Relaxin at Camarilloでのコンピング
ジョナサン・クライスバーグのコンピングは、ウォーキングベース+コードの王道パターンですが、
ソロに呼応するコンピングを要所で入れているのが特徴的です。
前半4小節はb7thを使わず、C6(9)-Eb/F-Cadd9の響きになっています。
5小節目からは単音を使ったシンプルなベースラインです。

前半はCペダルを使ったコンピング。Cではb7thを使わずBb/Cの響きにしています。
A7ではEm7-A7のII-Vを想定したベースライン。

8分+付点4分のリズムを強調したコンピング

前半は3拍で1フレーズのパターンを使ったポリリズムのコンピング。

ギタリスト王道のウォーキングベース+コードを使ったコンピング。

引き続きウォーキングベース+コードのコンピングですが、ここでは3度ベースや5度ベースなどの転回型を活用しています。

前半の2拍3連を使ったリズミックなコンピング。
リズムアプローチはギターデュオのコンピングに欠かせないアプローチ法です。


ウォーキングベース+コードのコンピングに、ペダルベースや下降ベースラインを加えたパターン。

ジョナサンはソロに呼応したコンピングをしていますが、ソロ奏者と小節がずれていたので、探りながらの演奏をしています。
ここではジョナサンの想定しているコードネームを書いています。

曲の頭を合わせるため、C音のみを使って相手の奏者のタイミングに合わせています。
そのため最後4分の2で表記しています。
Relaxin at Camarilloでのアドリブ
同型のパターンやコルトレーンチェンジへのリハモに加え、後半からは3連符を中心に組み立てたフレーズが圧巻です。
メロディアスなフレーズを使った王道の入り方です。
最後の3連フレーズはジョナサン得意のパターンです。後のアドリブでも多用されます。

A7から得意の3連パターン。
G7-C7のフレーズはよく使われる王道フレーズです。

徐々にクロマチックを増やし、アウト感を演出しています。

3小節目からのオーギュメントトライアド=ホールトーンスケールを使った3連パターン、
最後のターンアラウンドC7-A7-D-7-G7をC-Eb-D-Dbにリハモしたフレーズが特徴です。

[Q]からの3連パターンを引き続き演奏し、その後8分を中心にメロディアスなアドリブに移行しています。

メロディアスな演奏から、後半3連パターンを使って再度盛り上げています。

前半の同型パターンを使った3連フレーズが圧巻です。

前半の4音パターンを3連符に当てはめるのはジョナサンの手癖フレーズです。
後半はアドリブの終わりに向けて音数少なくしています。
お互いにソロを取りあうセクション
2コーラス交代のソロからはじまり、1コーラス、4小節へと続きます。




1コーラスの掛け合いセクション


4小節の掛け合い(4バース)セクション


4バースからの後半は同時にアドリブを取り始めています。

同時にアドリブを取るセクションになり、後半は後テーマへ向けての準備になっています。
Relaxin at Camarillo後テーマ・メロディとエンディング


出だしのC音と4分のG音以外は原曲と同じメロディを弾いています。

エンディングのフレーズは原曲のピアノのフレーズそのままを使っています。
Relaxin at Camarillo収録アルバム
Jonathan Kreisbergは自身のアルバムNINE STORIES WIDEでもRelaxin at Camarilloを演奏しています。こちらもタブ譜付きギタースコアにしているので、ぜひ今回のライブバージョンと聴き比べてみてください。