スタンダードのメロディー(テーマ)についての質問です。メロディを弾くときは、スケールやコードトーンなどを意識しながら弾くのでしょうか?
今まではコピーしたときも単なる指の動き方というか、決まったポジションでしか弾いたことがないので・・・。
またコピーの際も、フレーズについてそういった理論的な解釈はすべきでしょうか?
一応わかる範囲でやっているつもりですが合っているのか不安です。
指標となるような、おすすめの理論書などはありますか?
スケールやコードトーンは意識しないです
ライブなどでメロディを弾くときは、そのメロディを頭の中に鳴らすだけで、スケールやコードトーンは意識していません。いかに美しく弾くかに意識を集中させています。
カラオケで歌うときを想像すると分かりやすいかもしれません。メロディをスケールやコードトーンなどでは考えず、いかに気持ちよく歌えるかに意識を置いていると思います。
その感覚と同じです。ギターでジャズを弾く場合は歌詞がないので、音の表現力の方に意識を持っていくのがよいと思います。
ただし、これは「実践」での話です。
逆に練習のときはメロディを細かく分析します。コードに対して何度の音なのか、どんなアプローチノートになっているか、など。
コピーの際の理論的な解釈は、分かる範囲でやるだけでも十分効果的です。ぜひ続けてみてください。
弾くポジションは決めています
ギターはポジションが自由に選べるので、メロディを弾くときは事前に「どのポジションで弾くのが、最高の音色で表現できるか」を研究し決めています。そのため、演奏中にポジションで迷うことはありません。
ポジションを決めたら、無意識でも指が動くくらいに弾きこむことが大切だと思います。
ジャズ理論を学ぶならザ・ジャズ・セオリー
ジャズの理論に特化した本でおすすめはマーク・レヴィンのザ・ジャズ・セオリーです。この理論書の特徴は全てが実例に基づいていることです。
音程やコード、スケールの解説は一般理論書とも同じですが、そのどれもがジャズスタンダードのメロディやアドリブで実際にどう使われているかが紹介されています。
高額ですがその価値は十分あります。ぜひ楽器店などで中身をチェックしてみてください。
メロディの演奏は「練習」と「実践」で、意識を明確に切り替えることが重要です。
練習では、徹底的に理論分析を行い、最高の表現ができるポジションを探求する。
本番のステージに立ったら、その全てを一度手放し、ただ目の前の音楽に集中して、心を込めて「歌う」。
このバランスこそが、聴き手の心に届く、美しいメロディ演奏の秘訣だと思います。