ジャズフレーズ

V7を2拍先取したクロマチックアプローチが特徴のマイナーII-V-Iリック

V7でマイナートライアドを使ったマイナーII-V-Iリックに引き続き、ピアニスト、Lars Janssonラーシュ ヤンソンの演奏からGマイナーキーのII-V-Iを紹介します。

クロマチックを絶妙に絡めたアプローチ法をぜひ身につけてみてください。

Gマイナーキーでの実例


V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-Iリック楽譜
コンピング
V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-Iリックコンピング楽譜

ターゲットノート


V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-Iリックのターゲットノート楽譜
Am7(b5)の13thのように、コードトーンでもテンションでもない音が出てきた場合、次のコードを先取りしていると考えます。
V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-IリックのターゲットノートD7先取り楽譜
アプローチノートの分析

V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-Iリックの分析1楽譜

D7の3rd(Am7(b5)の13th)=Gナチュラルマイナースケール

D7のb9th=クロマチックパッシングトーン
D7の#9th=アポジャトゥーラ

Gm7のb3rd=Gナチュラルマイナースケール

スケール名はコードに合わせてAロクリアンやDbミクソリディアンb9b13など、好きな名前で覚えて構いません。

アプローチノートに対しさらにアプローチノートを加えるとリックが完成します。
V7を先取!クロマチックアプローチを使ったマイナーII-V-Iリックの分析2楽譜
1小節目3拍目ウラ~=ネイバートーンを追加

2小節目1拍目ウラ~=ネイバートーン+エスケープトーンを追加

先取りの解釈

今回は2拍先取りしていると解釈していますが、4拍(1小節)先取りしていると解釈することもできます。音の解釈は1通りではないので、自分の耳にとってしっくりくる解釈を選ぶことも大切です。

Am7(b5)のアレンジ

ターゲットノートが休符のリックは音を加えるだけでも効果的です。ここではb3rdを追加してみましょう。

Am7(b5)のb3rdをターゲットノートに加えたアレンジ楽譜

アプローチノートを加えることもできます。ここではクロマチックパッシングトーンを加えてみます。

Am7(b5)でアポジャトゥーラを使ったアレンジ楽譜

D7のアレンジ

ターゲットノートは活かしたままアプローチノートを変えてみましょう。

トライアドとチェンジングトーンを使った例

D7でのアレンジ例1楽譜
b9th=Bbトライアド
#9th=コードトーン+チェンジングトーン

コードトーンとチェンジングトーンを使った例

D7でのアレンジ例2楽譜
b9th=D7のコードトーン
#9th=チェンジングトーン

オリジナルのリック

Am7(b5)とD7のアレンジを組み合わせれば、コピーしたリックを活かしたオリジナルのリックが完成します。

アレンジしたリックを組み合わせたオリジナルリック楽譜

リズムアレンジ

各アプローチノートの最初の音を無くすことで、ターゲットノートをアンティシペーションさせることができます。

アンティシペーションさせたアレンジ

アンティシペーションを無くした8分のリックにアレンジした楽譜

ディレイドアタック

チェンジングトーンを使ってGm7のターゲットノートをディレイドアタックさせてみましょう。

クロマチックパッシングトーンを使ったディレイドアタック楽譜

タグノート

タグノートを3音加えて弾いてみましょう。

3音のタグノート

3音のタグノートを使ったリックのアレンジ楽譜

オーグメンテーション

D7のリックをII-Vにオーグメンテーションさせてみます。

音価をオーグメンテーションさせたアレンジ楽譜

ディミニューション

8分を3連符と5連符にディミニューションさせてみましょう。

音価をディミニューションさせたアレンジ楽譜

メジャーキーのII-V-Iでのサウンド

平行調の関係にあるメジャーキーで使うこともできます。

ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックのターゲットノート楽譜

ターゲットノート
ドミナントでマイナートライアドを使ったマイナー251リックのターゲットノート楽譜

マイナーII-V-Iで覚えたリックをメジャーII-V-Iで使うことはないかもしれませんが、どんな響きになるのかを知っておくだけでもイヤートレーニングになるのでおすすめです。

実践で使ってみよう

Upper Manhattan Medical Groupのコード進行でリックを使う練習をしてみましょう。

最初からリックを使うのではなく、コードトーンを使ってアドリブしてから上手く取り入れる練習がおすすめです。

ここではFm7(b5)-Bb7-Ebm7にリックを転調させて使っていきます。

リックをそのまま使った例

UMMGのコード進行でリックを使った例1楽譜

アレンジしたリックを使った例

UMMGのコード進行でリックを使った例2楽譜

リックを分析する→アレンジする→オリジナルのリックを作る→実践で使う、を繰り返し練習してみてください。

このリックが学べるCD

ピアニストLars Jassonのアルバム。4曲目の酒バラからのリックです。

発売日:2002/10/30
LARS JANSSON (p)
森泰人(b)
ANDERS KJELLBERG(ds)

この記事へのコメント

タイトルとURLをコピーしました